うつくしい嘘をつめたく保管するアテナインクの青で書くべしの「うつくしい嘘」は短歌のことではないかと思う。連作の最後で作歌への自己言及をしたのではないかと思う。もちろん、本当が無ければ嘘もありえない。「うつくしい嘘」の薄氷で隔てられた現実はいつも生々しく封印されている。