第3話 ……♡
私の名前は土方千鶴と言います。
私立英明学園に通い、今年2年生に進級しました。
勉強や部活など大変ですが、結構充実した毎日を送らせて頂いています。 ……只1つの事だけを除いて。
私、全く自慢では有りませんが何故か男子生徒(同級生・先輩問わず)にモテてしまいます。 私よりもっと可愛い女子も沢山この英明学園には居る筈なのですが。 自己評価では自分の容姿は人並みの容姿だと思うのですが……。 とにかく1年生の頃から男子生徒に告白され 酷い時には1日で3人から告白された事もあります。 結構うんざりしています。正直な所。
私、今は恋愛には全くと言って良い程に興味が無いんですよね。 だって、男子って何だか気持ち悪いじゃ無いですか。
毎日ずっと男子生徒からのいやらしい視線を感じますし、告白時でも告白してきた男子は私の目を見て話をせず、私の胸やお尻を凝視しながら
" 好きです! 付き合って下さい! "
と言って来るんですよ。
この男子は何を期待しているのかが一目瞭然じゃないですか。 私はそんなに軽い女じゃありませんよ!
だから毎回告白はお断りしているんです。
" 貴方に興味はありません " や " 貴方とお付き合いするのは不可能です。諦めて下さい " 等の言葉を添えて。
えっ? 酷い言葉ですか? だって、" 頑張ればワンチャン " みたいに期待させる様な言葉は駄目だと思うんですよね。 告白を断るなら期待されない様にきつい言葉を言って諦めて貰わないと。
正直告白してきて欲しくないんですよね。 断るのも結構労力がいるんですよ?
新学期が始まって数日後。私達のクラスに転校生が来るって噂を耳にしました。 地方から転校してきたみたいで、男子生徒らしいです。
……うわぁ。男子ですか。興味ありませんね……。 女子生徒なら友達になれるかも?って思いましたのに。
なるべく関わらない様にして、声を掛けられても当たり障りのない返答でやり過ごしましょう。 また好きになられて告白されるのも嫌ですしね。 あっ、決して自信過剰な発言じゃありませんよ! 誤解はしないで下さいね!
そして担任の村上教諭に連れられて、転校生の男子生徒が教室に入って…………えっ!?
えっ!? ち、ちょっと待っ!? えっ!?
も、物凄く素敵な男子じゃないですか!! 超絶私の好みです!!
綺麗な短髪の黒髪(ただ短くカットしているだけ。ヘアケアは皆無)!
私より高い身長でスタイルが物凄く抜群(175cmで痩せているだけ。そりゃそうだろう。身長150cmの女子より身長が低い訳がない)!
そして何よりあの優しそうな眼差し(ゲームのし過ぎで眠いだけ)!
滅茶苦茶イケメン!!(良い眼科をお薦めしたい)
私は彼を見て一瞬で恋に堕ちました。 そう、初恋で、一目惚れです!
「今日から御世話になります和泉孝明です。コンビニも無いド田舎の学校から転校してきたので、都会の事がいまいち分かっていません。だから皆さんとは物の捉え方が違うと思いますが笑って許して下さいね。色々迷惑を掛けると思いますがこれから宜しくお願いします」
と彼は教諭の横に立ち挨拶をしました。
和泉孝明きゅん……♡ よし!名前は完璧に憶えました!
すると和泉きゅんの視線が私を見てきたじゃありませんか! も、もしかして和泉きゅん! 私に興味が!? " welcome!! " なんですけど!?
私は和泉きゅんの視線に自分の視線を合わせようとしました。 でも……は、恥ずかしい//////
私はとっさに俯いて視線を反らしてしましました。 な、何で!? 折角和泉きゅんが私を見てくれたのに! 今の私の顔は完熟トマトより真っ赤になっている事でしょう。
恥ずかしくて和泉きゅんがまともに見られない……//////
で、でも和泉きゅんの素敵なお顔を見ていたい。
私は俯き加減でチラチラと和泉きゅんのお顔を拝見する事にしました。
……はぁ♡ 眼福ですぅ♡
すると村上教諭が
「んじゃ挨拶も終わったから、和泉君はそこの空いている席に座って下さいね」
と私の隣の席を指定してきたじゃありませんか!!
村上教諭 " GJ " です!! 村上教諭の事は尊敬していますが、今日は特に尊敬いたします!
ありがとうございます!!
すると和泉きゅんが
「和泉です。お隣同時仲良くして下さいね」
と笑顔で話し掛けてくれました! 私、今日天に召されるかも知れません!
「ひ、ひゃい! よ、宜しくお願い致しましゅ! ひ、土方千鶴と申しましゅ!」
わ、私の馬鹿ぁ!! 何で噛んじゃったのぉ~!!
絶対変な女の子だって思われたぁ~! も、もう一回! もう一回挨拶をやり直させて下さい! 次はちゃんと挨拶しますからぁ!!
落ち込む私を他所に1時限目の授業が始まりました。
や、休み時間には和泉きゅんに話し掛けて、何がなんでも好印象を持って貰うんだ!!
頑張れ私!! ファイトだ私!!
そんな事を考えながら授業を受けたお陰で、授業の内容は全く頭に入って来ませんでした。
ここまで読んで頂きありがとうございますm(__)m
面白いと思われたら ♡ ☆評価 コメント レビュー等を頂けたら嬉しいです (* ̄∇ ̄*)
今後とも拙作を宜しくお願い致しますm(__)m
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます