過去の思い出とキャラクター

【絵理香】


絵理香のモデルとなった女性がいます。


容姿やキャラクターは、その彼女を色濃く反映しています。

本文では濁しましたが、雰囲気がアナ・デ・アルマスに似ていました。


本作の、いくつかのエピソードも、実話をモチーフにしています。



彼女と知り合った、当時の私は

20代後半にも関わらず、専門バカで世間知らず。

中身は、高校生並でした。(今もか…泣)

消極的インドア派で、まさに陰キャです。



4歳年下の彼女は、瑞々しく輝いていて、まさに異なる世界の存在でした。

作中の、絵理香そのものです。



前向きで頑張り屋、懸命に生きている彼女と相対するたびに

いい加減な自分を恥じるような、気圧される気持ちになりました。



現実に起こった、陰キャとギャル(じゃないけど)の恋愛です。

何故、こんな可愛い娘と俺が、

という戸惑いを抱えながら、会う度に魅了されてゆきました。



主人公、修の葛藤や苦悩は、私が感じたものが反映され、

そういう意味では私小説的でもあります。



後に分かったのが

彼女も、年上である私の落ち着きに、戸惑いを感じていたそうです。

私の独りよがりな勘違いも、多々ありました。


全くキャラクターの違う者同士の

根底にある、誰にも見せない悲しみの欠片を共鳴して

惹かれ合う、という事が実際にあり得るのです。



絵空事とは違う、小説的リアリティが心の中で形成され

執筆への、きっかけとなりました。

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