第4話 150歳越え?

特にこれといった事故などもなく、アムアに到着した。


「あれ、大魔法師帰ってたんですかぁ?」


「今帰ったところだ。ルア。」


ルア・アムア。私の補佐官であり、寝ることを生き甲斐にしてるナマケモノみたいな奴。いつも寝起きみたいな語尾で話してくる。


1番腹立つのはいつも眠そうな顔してるくせに結構顔が整っているということ。でも焦げ茶の髪はボッサボサ。少しはかせ。


「その子、勧誘ですよねぇ?でも魔法の才能無いですよぉ?大魔法師、体調不調とかですかぁ?」


魔法の才能がないなんて言うな……そういうのは心の奥底に閉まっておけ!!


アムアでは子供を産む代わりに大陸から将来有望な若い見習いを連れてきている。


魔法使いが孤立しすぎて結婚相手を見つけられないからだ。


こっそりと弟子の方を見た。あっ、涙目。


「このおじちゃんが変なこと言ったな、弟子。」


「おじちゃんってぇ……大魔法師150歳は越えてますよねぇ?僕まだ90なんですけどぉ。」


数えてないから150越えとは限らないから!少しは黙っとけ!


魔法でルアの口を封じ込めた。冷静に考えれば90も普通の人間で言ったらおじいちゃんじゃん。


「このジジイが悪かったな。コイツは私の補佐官のルアという。思う存分こき使ってやれ。」


「あっ、はい……?」


理解出来ていない様子。無理もないか。全くルアの奴は、いい歳して配慮の1つ出来ないのか。


「よし、弟子!魔法使いになりたいのならば、まずは……散歩をしてアムアの人間に会ってきな!」


「はい!」


弟子は思いきり返事をすると、走って執務室から出ていった。


まずは高純度の魔力を生成出来るようにならなければ。魔力の純度が高ければ高いほど、魔法の質が上がり、上級魔法なども使いこなせるようになる。


ルアの言う通りだが、この王女は魔法の才能がない。7歳のくせに結構マトモだからだ。魔力は変な奴の奇行を好む。


アムアは変な奴等しか居ないから、魔法使いと触れ合うことで弟子もそのうち似てくる。


問題はアイツらが嫉妬して弟子を襲う可能性があることだな……。


ルアは自力で私の魔法を解いた。


「あっ、そうだ、大魔法師ぃ。王国に行ってる間に書類が……」


「あー聞こえなーい!!」


山のように積まれた紙が何個もあるんだろうから、やる気が失せる。


おえっ。


書類が運ばれ、結局仕事をする羽目になった。久しぶりに大量の書類を見たからか吐き気がした。


「嫌だァァァァやりたくない〜!!!めんどくさい!」


「国の長がこんなんでどうするんですかぁ。」


「その長の補佐官もナマケモノって言われてるの同類だと思うけど。」


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ルアを拾ったのが76歳、ルアは18歳の時なので、大魔法師はしっかり150歳です。


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