第3話『ディアナの本性』


《視点 ディアナ》


 部屋に入り。わたしディアナはくつぎ、そろえ。

 洗面所で手荒やうがいをし、すぐさま自室に入った。

 鍵を閉める。設置したばかりのベッドにダイブ。


「ああ、大魔王様!」


 大魔王様はあいかわらず、素敵である。

 黒髪に深い紫色の瞳。鼻筋も高すぎず低すぎず、ちょうどいい。

 思わずキスをしたくなるほど、セクシー唇。

 端正な顔立ち。美形とはまさに彼の事をさす。

 一見、細身に見えるが、中はすごいのだ。

 腹筋は割れており。手足もバキバキ。

 麗しい肉体美なのだ。

 だが、彼にはエレナという女と同居している。


「ああ、わたしも同居したい!」


 彼と一緒に過ごせるなんて、うらやましすぎて、目から血か出そうだ。

 わたしはベッドから降り、あるモノを取り出し、操作する。

 わたしはエレナの部屋に、盗聴器を設置(※犯罪です! マネしてはいけません!)していた。


『えっと、パスタ麺はどこにいれれば、いいんだ?』

『こちらの食器棚の、ここらへんに入れてください』

『わかった。ここだな』


 大魔王様、購入した食材を自分で収納するなんて、偉いです。


『エレナ』

『何でしょう?』


『ディアナがお隣さんになった。迷惑をかけるかもしれないが、よろしく頼むな』

『はい、こちらこそ。よろしくお願いします』


 きゃあぁぁ――!! 


 大魔王様がわたしの話をしてる!


『ディアナさんは、どんな方ですか?』

『そうだな。真面目で優しく仲間、思いだ。忠誠心とかもあつい奴でな、いろんな

 連中から勧誘されたが、全部拒否して俺についてくれたんだ』

 だ、大魔王様!! わたしをそんな風に思ってくれたんですね!!

『素晴らしいですね』

『なんというか、悪魔らしくない悪魔だな。偏見かもしれないが』

『そうですね。悪魔って残酷冷酷で魔導契約してなければ、普通に裏切る方が多いと聞きます』

『あってるぞ。大抵の悪魔はそんな感じだ』


 ああ、もっと彼の声を聞きたい。水のように綺麗でクリアな声に色気成分が入っている。


 彼の声を聞くだけで、妊娠しそうだ。


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