第230話 元冒険者の皆が合体に成功するまでちょっと暇になってきたので、
元冒険者の皆が合体に成功するまでちょっと暇になってきたので、以前違和感を感じつつもスルーしていた、一瞬でパワードスーツを装着できる魔道具をベルトから別の形に作り替えてみる。
悩んだ結果、形はやはりゴーレム型にした。
普段はただのHMGシーリズだが、コアが外れており、コアをはめ込みながら魔力を流しつつ、「ゴーレム装着」と叫ぶとゴーレムが『魔力充填、ゴーレム装着』と音声を発し、プシュと音と共にゴーレムの各関節がガシっと閉じてから、数秒でパワードスーツゴーレムを装着した状態になる。 ちなみに「ゴーレム装着」というトリガーワードを言わなければ、普通にミニゴーレムとして遊ぶことも一応出来る。
4人は巷じゃ人気者らしいし、これを機に平民たちの間でもHMGが流行らないかな?もちろん魔道具としてのHMGは高価過ぎて平民には手が出ない事は知っているので、ここでいうHMGはただのフィギュアとしての話しだ。いや、いっそプラモデル化してプラモデルという文化に流行って欲しいかも。
ま、それはそのうちって感じかな。ただちょっとずつ準備はしておこう。先ずは3Dプリンターにプラモデルのキットを作れるように魔法陣でも描いておくか。
ちなみに今回、ゴーレムから発せられる声はヌゼにやらせた。
「そういえば、頼まれてゴーレム馬を作ってあげたのに、お礼をしてもらってないなぁ。え?今なら何とたった数パターンの音声を録音するだけでお礼が出来るんですか?まぁ何とお得なんでしょう」的な事を言ったら快く収録させてくれた。
という事で完成したHMG型ガジェットをプレゼント。
「あの、アーバン様。何故ベルトでは駄目なのでしょうか?」
「趣味だけど?」
「な、なるほど……」
正直ベルトの方が色々と都合が良いのは分かるが、ここは俺の趣味に付き合ってもらおう。
残念な事に、というか薄々分かっていたことだが、今回も「ゴーレム装着!」と叫ぶイブやアノーレには少しの照れも感じなかった。
代わりにウルドがちょっと照れてた気がする。……別にウルドに照れられてもなぁ。
エファンはノリノリだった。教えても無いのに色々ポーズとか考えて試してた、かわよい。
まだまだ合体の成功には時間が掛かるようなので、ちょっとその間に、合体ゴーレムの名前を考えてみようと思ったのだが―――
合体ゴーレムの名前が全然決まらない。
パターンから取るなら、ゴーレムジャーロボ?もうゴーレムなのかロボなのか。
ゴーレムオー、ゴーレムシン、ゴーレムキング、ゴーレムカイザー、
うーん、しっくりこない。漢字パターンで考えてみるか。
魔道具神、魔導神、魔道具将軍、魔導将軍、魔道具王、魔導王……なんか、異業種を率いて人間の国を滅ぼしそうな名前になってしまった。
漢字とカタカナの組み合わせはどうだろうか。
魔道具神ゴーレムンジャーロボ、ゴーレム将軍……
もうパターンから考えるのは止めようかな。
いっそ元冒険者たちに名付けは任るという手もありか。
そうだな、なにも無理にパターンに拘る事はないか。正直名前を考える苦手だし、彼らに任せよう。皆からもアイデアが出なかった場合は今俺が挙げた例の中から皆で1つを選んでもらおう。
なんて事を考えながら、ぼーっと皆の合体の練習を眺めていたら、急に後ろからコーネリアに抱き着かれた。そのまま俺の耳もとにコーネリアが呟きかける。
「やぁアーバン、珍しく暇そうにしているね?時間があるなら久しぶりに私とデートをしないかい?」
おや?おやおや?もしや今日は久々にイチャイチャ出来る日だろうか?
「デートですか?それはもちろん構いませんが、どちらへ?」
「【試しの遺跡】近くの宿泊施設から交代の為に戻ってきた使用人の子に聞いたよ?アーバン、水臭いじゃないか、山羊頭よりずっと強いモンスターがいる事を私に内緒にするとは。それも搭乗型ゴーレムで戦闘出来る程の空間に、戦闘型ゴーレムで戦っても苦戦するほどの強敵らしいね。当然私にもそのお友達を紹介してくれるよね?」
「……モチロンデスヨ」
俺の知ってるデートと違う。
「デートは喜んでお付き合いさせて貰いますが、ケトゥエルにはもう飽きちゃいましたか?」
「まさか。あの子と遊ぶのはとても楽しいよ、楽しいが、私的には剣を振る方がより楽しいのさ。恐らく父上もね」
「それで、その本人であるヌゼ殿は?」
「今もコダートと遊んでいるよ。私はたまたま休憩中に情報を仕入れてね。という事で、父上の耳にその強敵とやらの情報が入ってしまう前に、急いで出発しようじゃないか」
合体の成功はまだまだ先になりそうだし、ちょっとコーネリアとデートしてくるのも悪くないか。
そういえば、その強敵?であるドラゴンを何度か倒した成果か、俺の魔力値は約3万上がっていた。そのドラゴンを強制復活させるにも結構な魔力がいるし、これは正直ありがたい。今なら1日3回ぐらいドラゴンを復活させられるだろう。まぁ、からっぽまで魔力を消費するとしんどいんで2回まどにするけど。
元冒険者たちがゴーレムの合体に成功するにはまだまだ時間が掛かりそうだし、何日か彼方の宿泊施設に泊まるのも悪くないだろう。
日中はドラゴン討伐訓練デートに付き合うのだ、夜は思いっきりイチャイチャさせてもらおう。
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