第46話 ダンジョンか……どんな感じだろうか?

 ダンジョンか……どんな感じだろうか?

 ゲームやアニメだとモンスターが沢山いて宝箱とか罠とか有る感じだけど、正直あまり興味がないので詳しく調べたこと無いんだよな。


 罠の定番と言えば毒かな?学生の演習に使うダンジョンに毒を受ける罠なんて有るか分からないけど、とりあえず毒無効は欲しいよな。昔読んだ魔道具の本に解毒のやつが有ったなアレを応用すれば作れそうだ。3日だとそれ1個ぐらいしか創れないか?いや、新しく作らなくても既に開発済みの魔道具なら作れるか。火と風の属性耐性の魔道具も作っておこう。本当は指輪が理想的だけど、そこまでの小型化はまだ難しいので、ブレスレットを両手に一つずつ付けてもらう。消費魔力はかなり抑えられたので、先輩ならば常時発動していても問題ないだろ。毒無効の魔道具をどんな形にするかは魔法陣の大きさが決まってから考えよう。


 その日、寮に戻った俺は夕食後、ゴーレムの素材用の鉄をゴーレム魔法で成形しブレスレットを2つ制作し、魔法陣を描き込んで耐火の魔道具と耐風の魔道具にした。

 これは2つで1時間程度だ。その後すぐに毒無効化の魔道具の制作に取り掛かる。この日は基礎となる解毒の魔法陣を描いた後、構想を練りながら就寝した。


 次の日は学園が休みだったので丸一日毒無効の魔道具に時間を費やした。

 結果魔法陣は完成したのだが、少し大きくなってしまったのでブレスレットにするのは無理そうだ。

 という事でベルトにした。制服の上から装備して貰おう。……ダサいかな?安全の為だ我慢して貰おう。


 翌日、5年生たちが朝からダンジョンのある町に向けて出発していくらしいので、見送りに行くついでに3つの魔道具をコーネリアに渡した。


 「コーネリア先輩。これ、お守りです。ブレスレットは耐火と耐風の魔道具、ベルトは毒無効の魔道具です。演習の時に装着してください」


 「良いのかい?ありがとう。凄く嬉しいよ!」


 コーネリアは素直に感謝してくれた。

 でも装着するのは今じゃなくてダンジョンに潜る時で良いと思うよ?


 まぁ気に入ってくれたようで俺も嬉しい。

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