第23話 アルカ王国の苦悩


 俺の帝国は順調に勢力を伸ばし経済と共に識字率の向上と子供の学校に行く事のメリットを用意していた、俺が帝国の建国を宣言して5年が経ち既に蒸気機関車の施設が始まりム-ヌ王国の土魔法部隊の活躍が目覚ましかった、壁強化のスキルを獲得した者もあらわれ魔法学校の臨時講師も遣って貰っていた、魔法学校は水魔法に風魔法に土魔法に火魔法と言う風に各属性で別々の授業もあるが最近のメインは魔力量だ、

魔力が増やせる事が解り学校で実践していたが学校で採用する事は世間にも漏れると言う事だった、しかし魔力量の増やせるのは15才までだと言う事が後から判明した事が事実か確認すると事実と言う事が分かった、魔法学校はトルコテに有る1校だけで後の学校でも魔法部門が有るが専門知識が有るのはココだけだった。


 俺とユリナで魔法学校のカリキュラムを整え実施して行くと入学時の魔力と卒業時の魔力は雲仙の差に成っていた、そして地道に努力する生徒は大きく伸ばし帝国でも良い部署に学校から推薦される事に成り益々魔法学校の評価が上がり注目されていた、そんな感じで評価が高く魔法学校の帝都に作る案が出て来た、その案を聞くとユリナが喜んだ帝都に帰えりグラントの妻として生活が出来ると考えたからだ、ユリナは唯一妻の中で子供を産んでいない事に引け目を感じていたのも事実だった、帝都の近郊に魔法学校が建設されて学校長がム-ヌ王国から招聘されるとやっとユリナは妻に復帰すると直ぐに妊娠した。


 平和な時間が流れていて7年が経った時にアルカ王国から使者が来た、西の4ヵ国で残っていた最後の1国で今苦悩しているのは他国から流れて来た貴族が何もせずに使用人に働かせ自分達は以前の暮らしをする事だが、徐々に金が尽きアルカ公国の民に悪事を働きだした事に頭を悩ましていた、他国から流れて来た貴族は殆どが王家に連なる元は身分が高い連中だった事が余計に拍車を掛けていた、彼らは働く気が全く無くて持ち出して来た金が無くなりつつある事に恐怖して元の近衛兵に盗賊紛いの事を遣らせていた、それが一や二つではない時には元シ-グラント近衛兵とス-ス王国近衛兵が町中で衝突すると言う事案も発生していた、その事が有ってもう無理だと考えたアルカ王国は帝国に全てを譲渡して元の国王一家を王都アルカの領主として残して呉れると言う条件で交渉に来たのだった。


 俺と帝国の上層部はその条件を飲む事にした、ここ迄考えて決断できる王家の人脈に感心しての事だったがこの絵を描いたのは王家の5女のウーリンだった、今年16才に成ったウ-リンは賢者のスキルを12才の時に得ても勉強を怠らず努力していた、その情報も有ったがその当事者と面談する事にしたのは俺とユリナと二人だった、ウーリンには俺達の事は帝国の上層部の人間だと伝えアルカ王国の数人と面談した、先方は此方が二人だった事が以外だったらしく話し合い時に本当に貴方たち二人の言が帝国に聞き入れられるのかと何度か念を押されたが、ウーロンは流石にこの状況で二人で来たと言う事は帝王かも知れないと思っていた、なので話の成り行きを見つめていたが聞く所によると帝王は魔法を全属性使えるし飛んでもない魔法も使えると耳にしていた、最初に名乗った時にグラントとユリナと名乗っていたがユリナさんは確か魔法学校の初代校長だった筈で私と同じ賢者だったと聞いていた、其の賢者のユリナさんが従うのはやはり帝王だろうと推測していた事は正解だった。


 しかしうちの国王も兄たちも何も気づかないのだろうかと不思議だった、このまま放って於くと飛んでも無い事を言い出さないかと心配していたが兄と国王もそれ程バカでは無かった、二人が帝国でも可成り身分が高いだろうと想像が付いていた様だし実際そうだった、しかしまさか帝王グラントとその妻ユリナだとは思いもして居なかった1時間程の会談でアルカ王家の申し入れが殆ど聞き入れられたが、ウーロンが最後に聞いた「蒸気機関車と言う物はアルカ迄通りますか?」と聞くと二人は即答した多分通ります。


 その即答の仕方でウ-ロンは確信を持った二人は皇帝のグラント・キシュウと妻のユリナ・キシュウだと分った、道も通ると言って呉れたし今後この地は何とか成るだろうと思いながら、ウ-ロンは皇帝と思われる方に聞いて見た「私を妻の一人に加えて頂く訳に参りませんか?」と言うと、帝王は暫く考えて「王に伝えるがその様に成ると両親と離れて帝都に来る事に成るが良いのかい?」と言った、するとウ-ロンは答えた「帝都に出来たと言う魔法学校に興味が有ります。出来ればそこに行って見たいと思っています」と答えていた、アルカ王と兄が驚いていが「此処で言っても帝王に伝わるとも思わない」とやはり気付いていない返答をウ-ロンにして居た、俺とユリナはアルカ王家の内情はある程度分かったのでそろそろ切上げる事にしたが最後に言った、「ウーロンさんが王都の魔法学校に興味がおありなら今からご一緒しますか」と言うと、ウーロンが「それではご一緒させてください」と言いながら殆ど何も持たない状態で着いて来て言った、「帝王にユリナ様本当にごめんなさい。あの二人の見識の無さが私には情けなく思います」と言いながら俺達に誤った、俺はウーロンに聞いて見た「何時から俺達の事を見破った」と聞くとウーロンは答えた、「そうですね。ほぼ最初からですかね。撫でならこのような状況で二人で来ると言う絶対的な自信と度胸が無ければ降伏したとしてもまだ敵地です。中々来れる者じゃありませんし周りが許しません」と言った。


 そんな話をしながら俺はウ-ロンの広い見識と思考の確かさに驚かされていた、そして俺が言った「ウ-ロンさんは先程言った俺の妻に成りたいと言ったのは本当ですか?」と聞いて見た、するとウ-ロンはユリナに少し目を移しながら言い出したのは「同じ賢者と言うスキル持ちですがユリナさんの元で修行する積りで居ます。帝王が嫌じゃ無ければ貰って下さい」と言った、それを聞いた俺は「分かったが他の妻にも了解は取らないと往けないが俺は妻にしたいと思う」と答えた。


 それから帝都に帰り着くと早速帝城のご宮に入り妻に紹介した、正妻のセリカが「また増えましたね。グラントが望まぬとも世間が放って於いて呉れないし女もこれ以上ない男を放って於いて呉れない事も解っています」と言いながら、「ウーロンさんとやら共にグラントを盛り立て帝国の平和が続く様に頑張りましょう」とセリカが言って傍に居た二人の子の頭を撫ぜた。


 それからウ-ロンを帝都に出来た魔法学校の講師として暫くは修行させる為身分を隠して勤めさせた、彼女はまだ16才だし普通で行けば学生でも不思議ではないがスキルが賢者だと言う事を公表したので他の講師も納得していた。

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