第13話 ククト伯爵家とライラ王家との争い


 俺とセリカはククトの町に入る事にして馬車で進んで行くと、当然止められてチェックを受けると門衛が騒ぎ出して馬が領館の方に走って行った、門衛の一人がセリカの顔を知って居たのがその理由で暫くすると5騎程が門の所に遣って来た、伝令に走った男と別の4人が入って来たのを見てセリカが兄上と呼ぶと4人の内の一人がセリカを見て驚いて声を出した「やはり本当だったか、セリカお前が帰って来たと言うのは、そしてそこにおられるのは確かトルコテの方かと言いながらとに角領館に案内する」と言って町に戻り始めた、町の中をゆっくりと進みながら町の様子を見るとほとんどの人々が穏やかに生活をしている事に疑問を持った。


 領館に着いて応接室に通されて暫くすると伯爵と長男と次男の二人ともう一人の4人が入って来た、俺が先ず挨拶をする事にして「私はトルコテの3軍を任されて居ますグライトと申します中佐を拝命して居ます。今回妻のセリカを連れて此方に来たのは伯爵家と王家が争いに成ると聞こえて来てセリカに力を貸して遣って呉れと頼まれたので来ました」と言うと伯爵が「グラントと申すのかそれは分かった、しかし今回君が連れて来たのはたった20人に過ぎない何の戦力にも鳴らない」と言い切ったが俺がそこに言葉を挟んだ、「20人はセリカの護衛です。本当は私が一人で来るつもりでしたがセリカも久しぶりに家族に会いたかろうと思い連れて来た迄です。


 俺の言葉を聞いてあきれて居たのが伯爵の隣にいるセリカの兄二人だった、「グラント殿あなたが中佐だとしても一人では何の役にも立たないでしょう」と言ったのが長男のウーロント・ククトだった、彼は今現在24才で既婚者でククト家の跡取りだしインタナ湖での戦闘にも参加していた一人だった、次男は22才のもう直ぐ結婚する予定だったがこの騒動でどうなるか分からない立場だった、その次がセリカで18才その下に腹違いの3男が居てその下に娘がいる5人の兄弟が居たが下の二人は第二夫人が生んだ子だった、セリカはウーロントの言葉に反論していた「私の旦那は一人で万の大群を退けた実績が有るのよ魔法も剣も使えるし」と言って兄に反論すると兄は「万と言うとイラ共和国で2万ほどの大群が一人の魔法使いに翻弄されたと言う話を聞いているがまさか彼では無いよな」と言うとセリカが「その彼がそうヨ」と言って少し胸を張った。


 「しかしお淑やかなセリカが反論するなんて初めて見たな」と俺が言うとセリカも恥ずかしそうにした、そして俺が折角セリカが言って呉れたので其処に被せる様に言った、「私の魔法は常識外れの魔法ですから期待してください」と言うと「それはどんな魔法ですか」と最後の一人が言った、彼はこの伯爵家の部隊を任されている38才に成る男爵の称号持つガリント・トトマだった、トトマ男爵はここの少し南に有る町の領主で元々伯爵家の分家だった家柄で、スキルが指揮官と言うスキルを授かり伯爵家の軍を率いている人物だった、彼がそう言うので俺は少しだけ魔法を披露する事にしたので庭に出てフライを唱えた、唱えたと言っても俺は頭に思い描くだけなのだが俺のフライを見て確信を得たのか「あなたがイラ共和国のマリナ草原での出来事の仕掛け人だと言う事は間違いなさそうですね」と言いながら伯爵と頷き合った。


 その二人の頷きを見て俺は「他にも幾つかの魔法が使えるので見せますか」と言うと二人も他の二人も分かったこの戦いは君に任せようと言った、やはり伯爵も戦いに成ると言う事は避けられない事の様に捉えていて準備をしている様だった、そしてホウソ湖の西にホウ草原と言う所が有り其処に砦を建設していたが、砦と言ってもまるで塀で囲んだだけの代物で俺が手を加える事にした地球の戦国時代に多く有った城をイメ-ジして作り上げ2km四方に5mの塀を作り外に堀を作り上げた、塀の中には塀に沿って俺が石の兵舎を作り1万人から1万5千人が寝泊まりできる兵舎にした、それを作り上げるのに1カ月を要したがこれで国が攻め手来ても対抗できるだろうと考えていたし、そろそろ俺の3軍が到着するころだしグランド渓谷を越えて俺の3軍が着いたのは城が出来て二日後だった、其処に3軍を入れて後はトトマとククトを守り抜けば良いだけに成った。俺が新たに作り上げた魔法バッグが威力を発揮していた魔法バックには5tが入り10個作成したので50tの食料が有るし十分な水も穴を掘り確保していた。


 俺が城を創りを始めたころに王家はやっと重い腰を上げ国中の貴族に兵を出す様に進言した、其の功績次第でククト伯爵の領地を分譲すると言う条件に答えた貴族が集まり3万の兵が集った、その数を見た国王は勝ったなと漏らし進軍を開始し始めた、王家の発した激に答えた形なので曲がりなりにも大将は国王が成る事にしたが3万対8千だ間違いなく勝てると踏んでいた、其処に届いた情報によると伯爵家はホウ草原に砦を築き上げククトとトトマと連携をする積りの様だと知らせが来たが、王家の首脳陣は慌てる事が無いと油断していたがそこに又知らせが入った、伯爵家はトルコテ王国と繋がりがあり兵1万がトルコテ王国から応援に駆け付けたと言う情報が齎されたがそれでも強気だった。


 ライラ王国の進軍はホウ草原の手前まで来るのに1カ月近く係りやっと新砦の手前5km程に陣を敷いた、彼らは俺が居る事は知らないしイラ共和国の出来事も知らない貴族が多い様なので、先ずは混乱を引き起こす為に奴らの輜重部隊を襲撃する事にした、3万人の食料を強奪する事に決めると俺と二人の弟子と20人の兵士で夜陰に紛れ砦を出て大回りに行くと輜重部隊のテントが有った、見張りも居るが素早く俺が倒して物資を全て俺の魔法バッグに収納してそのまま砦に帰って来た、其の後方にも輜重部隊が来ていたがまだ遠いので近くだけを襲い回収した、これで此方の物資は余裕が出来たので次の日攻め手見ると矢鱈と士気が下がり抵抗が緩くなっていた、俺は成るべく貴族を優先して倒して行くと貴族が倒されると部下は全て逃げてゆく事に味をしめた俺達は目標を全て貴族に絞り倒す事に心がけた、俺の部隊は精鋭だし普段魔物を倒しレベル上げもして居てそこらの部隊の倍は強い、1万の部隊は2万に匹敵する働きをしながら敵の貴族を倒して行く。


 3日もすると敵は貴族が半分以上殺されていてその部隊の百姓は逃げ帰り既に1万5千まで半減していた、俺達は一気に敵に総攻撃をかけ敵の本陣を撃破して行ったその間敵もククトとトトマを攻めていたが、俺の作り上げた城壁が鉄壁で敵を撃退していて今日の総攻撃で国王と長男が戦死した事で敵は瓦解して一斉に逃げ始めた、俺はここは追撃有るのみと考えて遂にライラ王国の王都を落してしまった、そこで王都でククト伯爵の来るのを待つ事にして残敵を掃討しながら待つ事にした、1カ月程して伯爵が到着すると妻のセリカも付いて来て居たのでライラ王国の王家に入る事にした、

王城は広く幾らでも泊まる部屋は有ったが伯爵とウ-ロント・ククトに俺とセリカとガリント・トトマが居るだけで後のライラ王家は全員そのまま拘束して置いた。



 

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