7話・後編:占奈さんの占い結果【枕】
ベッドからテーブルに移動すると、僕が席につくのを見計らって
「こっちの方が問題見やすいから」
「じゃあ、最初はこの問題からね」
優しい指示が心を安らげる。
「ここ、ちょっと違うよ」
「ここはね、こうやって……」
「わかった?」
「すごくわかりやすい!」
「良かったぁ」
「じゃあ、次の問題にいってみようか」
指示に従い、次の問題に取りかかる。心臓の鼓動が速くなるのを感じながらも、集中しようと努める。
「ここが間違ってるよ、
解説が続く。
「やった、解けた!」
一つの問題が解き終わるたびに、
「すごいね、
その言葉が、僕の胸に響く。
「ありがとう、
勉強に集中できたのは、
勉強を始めて2時間、あっという間に時間が経ってしまった。
「疲れた〜」
「おやつ食べよ、
「私ね、このお菓子が好きなの。
僕はその行動に戸惑って固まってしまう。心臓がドキドキして、どうしていいかわからない。
「口あけて」
一気に顔が熱くなる。
(これって、すごく恥ずかしい……でも、嬉しい)
心の中でそう思いながら、
「お、美味しいね」
「でしょ~私ね、このお菓子がす、好きなの」
「
僕が袋からお菓子を取り出し、差し出すと、
「たべさせて?」
その言葉に僕は驚き、一気に恥ずかしさが込み上げてきた。でも、口を開けたままの
その唇に僕の差し出したチョコレートが触れる瞬間、心臓は爆発しそうだった。心臓がドキドキと激しく鼓動し、手が震えそうになるのを必死に抑える。
「お、美味しいね、ありがとう」
二人で恥ずかしさを隠すように、お菓子を一つずつ自分の口に運びながら話を続けているうちに、お菓子の袋はすっかり空っぽになっていた。
「頭使っておやついっぱい食べたから、疲れちゃった」
「
「う、うん、僕も毎日楽しいよ」
振り返ってみてみたい。でも、恥ずかしすぎて耐えられる気がしなくて、耳を研ぎ澄まし音を聞く。
無音になったので、恐る恐る振り返ると、
(こ、この状況どうしたら!)
僕は動くことができず、
長いまつ毛、通った鼻、艶のある唇。本当に可愛いな。
(
心臓の鼓動が速くなり、胸の中で熱い何かが広がる。
僕の中で、
ふと、
「なんかごつごつしてる。磨きたりない……」
「ちょ、う、
「おまじない……」
(う、
心の中で叫びそうになる。
心臓の鼓動がまだ収まらない中、僕はノートに向かってペンを走らせる。しかし、頭の中は
唇の感触がまだ手に残っていて、その温かさが心に広がる。
● ○ ● ○ ●
しばらくして、
「え、うそ!ごめんなさい!私、寝ちゃってた!」
「ごめんね、
「せっかくの
その言葉に、僕の胸が痛くなる。
「ううん、とっても楽しかったよ」
「でも……占いも外れちゃった……」
「
僕は優しく言葉をかけ、
「本当に?」
「うん。
その言葉に、
「ありがとう、
「ぜひ!何があっても来させていただきます!」
僕の言葉に
「ふふ、
「占い、当たってるよ!
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