6話:占奈さんの占い結果【カエル】
最近、
朝の挨拶から始まり、占いをしてもらったり、授業中や合間にも少し話したりしている。もしかしたら、このまま恋人関係になれたりして……そんな期待が心に芽生えていた。
ふと、一日のことを思い返していたら、お昼に
「
彼女は一瞬驚いた顔をしたが、すぐに恥ずかしそうに目を逸らし、頬を赤く染めた。
「えっと、あの……ひ、秘密!」
そして、そそくさと席を外してしまった。彼女の姿が見えなくなると、僕は呆然と立ち尽くしてしまった。
水晶玉を抱えて焦って教室から出ていく彼女の後ろ姿が、なんとも愛おしく見えた。
「あれ、朝の占いは?お預け?」
〇 ● 〇 ● 〇
お昼休みになって、僕は
「ごめんね、おまたせ」
(
焦った僕は、つい飛び出してしまった。
「あ、
そこには、明るいオレンジ色の髪をしたもう一人の女子と、その間に置かれた水晶玉があった。
「あ、あのね、
水晶玉に太陽の力?理解が追い付かないまま、隣の女子が大きな声で間に入ってきた。
「あー!君が例の
「や、やめて、
少し落ち着いた
「私の占い友達の
「はじめましてー、
彼女はタロットカードの束を軽く揺らしながら、僕に見せてくれた。その仕草がとても自然で、占いが彼女にとって特別なものだと感じさせた。
「ほら、
僕に対する気遣いが、心の中にじんわりと広がる。
「じゃ、じゃあ、
「見えてきたよー! カエル!ゲコッ! いいことあるよ~」
カエルの鳴き真似をする
「カエル?それってどういうこと?」
「ところで、
突然の
「え、えっと……」
「ちょっと、
「ふふ、ごめんごめん。
「じゃあ、またね、
僕も手を振り返し、教室に入る。
「秘密の特訓してるのバレちゃった」
〇 ● 〇 ● 〇
午後の授業が終わり、帰りのホームルームも終わる。夕方の光が教室の窓から差し込み、教室内を温かく照らしている。生徒たちは帰り支度をしていて、楽しげな声が飛び交っていた。
「一緒に帰ろう、
彼女の笑顔に癒されながら、僕たちは靴箱に到着した。そして、その瞬間、僕は驚く光景を目にした。
彼女は思わず飛び上がり、僕に抱きついてきた。
「う、う、
「か、か、カエル!」
「だ、大丈夫だよ、
僕は右手でカエルをつかみ、靴箱から逃がした。彼女が必死にしがみついている左腕がまだ震えているのを感じた。
「ありがとう、
彼女の声が耳元で響き、その温かさと甘さが僕の心を震わせた。彼女の顔が近づき、彼女の目が閉じているのを見て、僕の心臓はまるで爆発しそうだった。
彼女の体温と息遣いが感じられるこの瞬間、僕の心は完全に彼女に奪われていた。
「占奈さんの占いが当たりすぎている!」
次回、占奈さんの部屋で二人っきりのお勉強会!
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