5話:占奈さんの占い結果【風】
朝から蒸し暑い風が吹きつける日、教室内は期末テストの緊張感が漂っていた。窓から差し込む陽射しが教室の壁に反射し、明るく照らしている。
その中で僕は昨日のデートの余韻を引きずりつつ、
「おはよう、
「おはよう、
「
「
「見えてきたよー。今回のテストは……風!いいことあるよ?」
「テストに風?どういうこと?」
授業が始まってしばらくして、突然強い風が教室の窓から吹き込んできた。僕の机の上に置いてあったペットボトルのカフェオレが倒れ、教科書に零れてしまった。
「うわっ!」
慌てて拭こうとするが、教科書はびしょびしょになってしまう。隣に座っている
「ずるはダメってことだね、
「本当だね……」
教科書が乾くまで、僕は
「ここ、一緒に見ようね」
授業が進む中、
「勉強苦手なの?」
「うん、ちょっとね」
僕は少し恥ずかしそうに書き込んだ。
「私が教えてあげるよ」
「いいんですか?」
書き言葉でも警護になってしまった。
「もちろん!」
「今週末、一緒にお勉強しない?」
「どこ集合にしよう?」
僕は驚きながらも書き込んだ。
「あのね、お恥ずかしながら、水晶玉買ったから、その、お金無くて……だから、私の家に来ていいよ」
と書いて見せる。
心臓が一気に高鳴った。
「本当に?じゃあ、お邪魔させてもらうね」
と書き込みながら、心の中で小さくガッツポーズをした。
心の中で伝えた。
『いいことあったよ。
占い、当たってるよ。
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