カスの解像度が異様に高い日常ミステリーでした。
登場する誰もが悪すぎるでもなく、でも決してロクな連中ではない。
底辺高校に在籍していた当時を想起してしまう絶妙な匙加減の作品だったと思います。
もちろんそれだけでなく、細かくちりばめられた伏線が回収されていくラストは非常に気持ちがいいものでした。また全体的に文章が読みやすく短くまとまっているのでスイスイと読み進められるのも良かったです。
日常で起きた世間からすれば何でもない事件をサクッと解決する様子を短時間で読むことができる、題材と作風、ボリュームが嚙み合った良い作品でした。