第36話

 第九層の湖まで来た。湖をアイテムボックスの中にしまう。湖は消えて洞窟になった。


「行きもこれだったらよかったのに」

「もう苦しいのは嫌だったのでこれでよかったです」


 洞窟を抜けて、湖は元に戻しておいた。


「アイン!エレナ!カレン!最下層まで行ったの?」

「ああ最下層はドラゴンが出たぞ」

「宝箱はエリクサーが出たわ」

「私溺れそうになったのよ」


 ホルンがテントから出ていて俺たちを待っていてくれた。


「ヒールは必要ない?」

「ああ大丈夫だ」


 ダンジョンを上って行って、俺たちはオルトラムの冒険者ギルドに戻った。



「ダンジョンの最下層まで行ったんですか?それはお疲れ様です」


 ギルドの受付嬢にダンジョンの最下層に着いたことを話した。もう一つ報告がある。


「これはエリクサーだ。最下層で発見した。買い取ってくれないか?」

「こっこれは!鑑定しましたが本物のエリクサーのようです!買い取りは白金貨100枚になりますが、オークションにまわした方が高額になると思われます」


「どうする?」

「買い取りでいいよ」

「わかった」

「買い取りでお願いします」

「わかりました。はい、白金貨100枚です」


 俺たちは4人で分け合った。どこかで飯でも食おう。


「アインがドラゴンを倒したんだ。あたしの剣は壊れちまったがな」

「私のファイヤーアローは効きませんでした」

「へえ、アインさん凄かったんですね」

「なあ、これからどうする?」


 しばらく間があった後、エレナが話し始めた。


「あたしはまとまったお金が手に入ったんで、冒険者は辞めて商売でも始めようかなと思ってる。今回のダンジョンであたしの限界を感じたし、ここらで終わりにした方がいいかなと思って」

「私は冒険者続けますよ」

「私も田舎に帰ろうかな。ほぼ戦力外でしたし」


 エレナが冒険者引退で、カレンが現役続行で、ホルンが冒険者引退か。


「わかった、今までありがとう」

「ありがとうね」


 俺とカレンはまだ冒険者を続ける。

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