第19話
貴族学園にて。
「よう、メアリー。貴族になったようだな。おめでとう」
「ああ、騎士爵になった。ありがとう」
バッカスに話しかけられた。
「ミリア殿下の護衛のメアリーが貴族になったんだって」
「すごい、騎士爵だって」
俺が貴族になったことがクラスメイトにも知れ渡っているらしい。
しばらくすると、教師が教室に入ってきて授業が始まった。
「今日は錬金術について教えます。ポーションを作りましょう」
薬草をすり潰して魔力で出した水に漬け込むという荒々しい錬金術のようだ。えぐみの強いポーションができるだろう。ここまでなら誰でもできそうだが。
「自分で作ったポーションを飲んでみてください」
うげぇ、鼻をつまんでポーションを飲み干す。苦い、青臭い。
「おえっ、お姉さまよく飲めましたね」
ミリアがえづいている。ポーションを中々飲み込めないようだ。
「よくできました。それでは今日の授業を終わります」
苦行が終わった。もうポーションはこりごりだ。
「なぁミリア、私護衛をやめて旅に出たい。せっかく貴族にしてもらったけどね」
ミリアに辞意を表明した。
「えっ、ダメですよ。お姉さまと私はずっと一緒ですから」
「そっか、ずっと一緒か」
困ったな。これじゃキャラ変更できない。王様に言ってみるか。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます