キャラ変更で異世界を生き抜く

第17話

　俺、ミリア、バッカスとその取り巻きは数十体のゴブリンに囲まれた。

「ブリザード！」

　包囲の一角をブリザードで崩す。20体程倒した。それでもまだたくさんいる。

「エアカッター！エアカッター！」

　ミリアもエアカッターで奮戦する。

「せいっ！ぐわっ！」

　バッカスが背後から斬られた。突出していたせいだろう。

「バッカス！円陣を組め！突出しているぞ！」

　俺がバッカスに指示を出す。バッカスが退いて円陣を組む。まだ大丈夫だろう。

「ブリザード！」

　また20体程倒した。あと少しだ。

「エアカッター！もう魔力がありません！」

　ミリアが魔力切れのようだ。

「おりゃあ！とうっ！はぁはぁ…」

　バッカスも息切れしている。

「これで終わりだ！アイスアロー！」

　俺は最後のゴブリンをアイスアローで射抜いた。ゴブリン達は消滅して魔石が大量に残った。さて斬られたバッカスが心配だ。

「バッカス、大丈夫か？どれ、見せてみろ」

「メアリー、手当してくれるのか？」

　バッカスが背中を見せてくる。

「ヒール」

　俺は回復魔法を唱えた。バッカスの背中の傷が塞がっていく。

「こ、これは回復魔法…？！メアリーは回復魔法が使えるのか！」

「ああ、初歩的なものならな」

　本当はもっと強い魔法も使えるが、隠しておく。

「おーい！大丈夫か！」

　教師が寄ってきた。

「全員無事です」

「ああ、見てたぞ。お前のブリザードすごいな。しかし何でこんなにゴブリンが湧いて出たんだろう」

　疑問を残しながらも俺たちは帰った。