第16話

 今日は課外授業だ。ダンジョンにてチームで魔物を狩る授業らしい。チームといっても俺とミリアの2人だけだが。


「ダンジョンなんて初めてです」

「私もだ」


 ミリアも俺もダンジョンは初めてだ。ここにいるほとんどが初めてだろうが。


「早速ゴブリンです」

「1体は任せる。アイスアロー!アイスアロー!」

「エアカッター!」


 俺が2体倒し、ミリアが1体倒した。倒したゴブリンはダンジョンに吸収され、消滅し、魔石が後に残る。


「楽勝です」

「この魔石を提出すれば合格だな」


 俺とミリアは教師に魔石を提出した。


「よし、ミリアとメアリーは合格だ。帰っていいぞ」

「じゃあ私たちは帰るか」

「待ってください、お姉さま。もう少し狩りたいです」

「じゃあもう少し狩るか」


 俺とミリアはもうちょっとだけ残ることにした。


「バッカスと取り巻きがゴブリンに囲まれてますわ」

「バッカスなら大丈夫だろう」


 バッカスは強いから大丈夫だろう。


「おりゃああ!そりゃああ!」


 バッカスの片手剣がゴブリン共を切り裂く。バッカスが俺に気づいた。


「メアリーにいい所を見せるぞ!」

「おう!」


 バッカスに気合が入ったようだ。その後、ゴブリンは全滅した。


「よう、メアリー!俺に惚れたか?」

「バッカス、よく怪我しなかったな」


 軽口を言い合うような仲だったか?その直後、ゴブリンがいっぱい湧き出した。


「何だ?ゴブリンがこんなにいっぱい…」

「アイスアロー!バッカス!ミリア!油断をするな!」

「はい、お姉さま!」


 俺たちはゴブリン数十体に囲まれた。

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