第13話

 しばらくすると、教師がはいってきて、授業が始まった。まずは自己紹介から始めるらしい。


「ミリア・フォン・マルボラです。王女をやっています」


パチパチパチと拍手が鳴る。


「メアリーです。王女の護衛をしています」


「王女の護衛?」

「平民が貴族学園に?」

「ケバイぞ、年の差を感じる」


 言いたい放題である。


「こら!私語は慎みなさい!」


 教師が怒る。助かってはいないな。その後つつがなく自己紹介は続き、授業は終了した。


「メアリーさんて平民なの?何で平民がこの学園に?」


 直接俺に聞いてきた。


「国王からの依頼でミリア王女の護衛をしている。平民だけどよろしくな」


「メアリー様は私のお姉さまになる方です。平民だろうが関係ありません」


 またミリアがお姉さまと呼ぶ。誤解を生む表現だとわからないかな。


「お前ババアだろ。ケバイんだよ」


「年齢はわかりません」


「お姉さまは護衛ですので年齢は関係ありません」


「私もお姉さまと呼んでいいですか?」


 ふざけているのか。しかし呼んでもらったほうが仲良くできるかもしれない。


「いいですよ」


 俺は了承した。


「やった!」


 こうして初めての登校日は終了した。



 帰りの馬車、ミリアが話しかけてくる。


「受け入れてもらえてよかったですね」

「ああ、受け入れてもらえたかはこれからにかかってる気がする」


 襲われたときに対処できるようにソー子のインナーのパワードスーツが必要になてくるかもしれないな。部屋に着いたらキャラ変更して、パワードスーツをだしてメアリーが着た。

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