第10話

 王族の護衛をすることになってしまった。


「じゃあ王都に帰りますわよ」

「王都に?オルトラムの町じゃないんですか?」


 徒歩で王都に帰ることになった。キャラ変更でソー子になれればゴーレム馬車を出せるのに。道中、オークが出た。


「アイスアロー!」


 オークの眉間にアイスアローが突き刺さる。吸い込まれるような一撃である。今日はオークを食べるか。オークを収納にしまう。


「見事です」


 ミリアが褒めてくる。


「これぐらい大したことじゃない」


 今日はこの辺で野営をしよう。オーク肉を取り出し焼いていく。美味い。


「美味しいです」

「魔物は美味いな」


 魔物肉は美味しい。食えないものもあるけど大体は美味しい。


「じゃあそろそろ寝るか」

「お姉さまと寝ましょうか」


 こんな野原で盛っても恥ずかしいだろ。俺は結界を張って寝た。



 朝、盗賊に囲まれていた。結界は破れなかったようだ。


「ブリザード!」


 盗賊を範囲魔法で凍らせていく。全滅できたようだ。


「凄まじいですわね」


 ミリアに褒められる。


「まあこれぐらいは」


 歩きながら疑問を口にする。


「何でオルトラムに王族が来てたんだ」

「腕試しですわ。そこでお姉さまと出会いました」


 俺みたいな人材を探していたってところだろうか。


「私と出会って満足か?」

「満足ですわ」


 そうか。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る