第6話

 オルトラム家の食客として働くことになった。働くといってもやることは何もない。ただいるだけで給料がもらえる。魔法使いすごい。


「ラムウ様、魔法を教えてください!」

「儂は人に魔法を教えたことがない。諦めてくれ」


 ジェシカにまた弟子にしてくれと言われた。これは断り切れない。キャラ変更してソー子から魔導書をもらってくるべきか?


「明日魔導書を持ってくる。それまで待っててくれ」

「やった!わかりました」


 その日の晩、俺はキャラ変更してソー子から雷の魔導書と生活魔法の魔導書を出した。


 次の日。


「これが魔導書だ。読んでおいてくれれば勝手に覚える」

「わあ、ありがとうございます!」


 早速ジェシカは魔導書を読み始める。これで俺の仕事は終わったも同然だな。


「庭で試し打ちしてきますね」

「一緒に行こう」



「エレキアロー!」


 ジェシカはエレキアローを詠唱省略して唱えた。


「上出来じゃ」

「ありがとうございます!」



「ラムウ殿、魔導書があるということは私でも雷魔法を覚えられるのだろうか?」

「はいできますよ」


 アイゼンも魔法を覚えたいようだ。


「魔導書はオルトラム家に寄付させていただきます」

「なっ?家宝にいたします」


 オルトラム家が雷伯爵と呼ばれる日も近いな。

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