プロローグ2

 2030年、世界は一人の科学者の夢によって人間が紡いできた文明のその半分が崩壊した。 

 その科学者の名はナース・マシュ。彼の夢、それはドラゴン。

 ナースは幼い頃誕生日に両親に貰ったドラゴンの絵本に出会ってからその幻想的存在の魅力に取り憑かれたのだ。

 起きている時は常に大きな翼をはためかせ、大空を駆けるその姿に思い馳せていた。しかし、普通の子供より賢こかった彼は知っていた。自分が思い馳せている存在がこの世に存在しない幻だということを。

 だが彼は諦めることができない。どうしてもその眼に大空を駆けるその姿を焼き付けたかった。

 そしてナースはある結論に辿り着いた。


「この世にいないのなら、僕が生み出せばいい」

 

 彼はその人生の全てを捧げ14体のドラゴンが生み出された。

 生み出されたドラゴンは世界へその翼を広げて散らばる。

 ナースは夢が叶うその瞬間を涙を流しながら息を引き取る。自分の夢によって人類が絶滅の危機に陥るなど考えませずに。


 ナースによってドラゴンは人を襲うものとして生み出されたドラゴンは散らばった各地で人を襲い始める。

 ドラゴン達はナースの研究所を飛び出して僅か数時間で人間の文明の半分を崩壊させた。

 

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