第9話「休みの日3日目」
「キノウノコロッケウマウマダッタ〜」
「ハハッ、そうだね」
僕らは、昨日の夜食の話をしていた。
「シンマ〜」
ぎゅーっと抱きつくレボシの頭を撫でた
ジーピピピ
研究所から覗く11人の男女。研究所の大きいテレビのようなコンピューターで除いている
「けっ、アイツの面倒見てたの僕なのに、あーんな人間とイチャコラしちゃってさ!」
「しんまは、あたしのなのに……」
「……」
「わ〜、人間初めてみた! 良いな〜私も仲良くしたいな〜ねぇねぇ、お兄ちゃん! あの人間コレクションにしてもいい?」
「ん?良いよ〜可愛い妹の為なら僕はなんだってするよ……そうなんだってね」
「めんどくせぇ……」
「自分の立場も分からないで男とイチャつくなんてバカね」
「くだらん……」
「……皆、少しは静かにできないのか……」
「お前ら、ボスの前で、騒ぐんじゃない!」
「有り難う、我が忠実なる下僕……ゴホン……お前達静かにしてくれないか?」
静まりかえる音
「有り難う……私の、美しい流れ星のカケラ……早く戻ってこい……この意味わかるな?」
ゴクリと唾を飲み静まりかえる
「待っていろ……カケラ……すぐ私達が迎えに行くからな……」
「ヘックシュ」
「ありゃ風邪かな?」
くしゃみするレボシ。大丈夫かな?
「シンマ、アシタハガッコウダネ」
「そうだね……」
あの日から3日が経ちお休みさせて貰った日から経った。僕は、楽しい休みのお陰で学校のいじめの事をほんの少しだけ忘れられたような気がした。
「シンマガンバルガンバル! レボシモツイテイクカラ」
「いやいやいや駄目に決まってるでしょーーー!」
レボシもとっさにまぎれて、もぅ困ったものだ(汗)
「ムーーー、シンマノイジワルーー」
「意地悪で悪かったね〜」
レボシは、頬を膨らませ怒っている。
「レボシ、僕頑張るから? 応援しててね?」
「ウン!」
レボシは大きく頷いてくれた。僕は、少しだけ勇気が出た
「あっそうだ、レボシ?ってえっレボシ!?」
レボシは綺麗に光っていた
「シンマ、ヲオウエンスルヒカリダヨ」
「あっ有難う……」
まっまぁ嬉しいから良しとするか……そっそれより言いたいことがあったんだった。
「レボシ?駄菓子屋さん行かない?」
「ダガシヤ?」
「そう、駄菓子?レボシの大好物のお菓子がいっぱいあるんだよ」
「オカシ!タベル!タベル!」
「そうと決まれば、小銭いっぱい持って行かないとね」
「レッツゴー!」
僕らは、駄菓子屋まで歩いていく、土日以外のお休みは初めてかもしれない……僕は、学校は、毎日欠かさず行ってたから、先生が気を使って休んで良いよって言ってくれたから結構メンタルも体調も良くなったような気がした。
「オカシ〜オカシ〜」
「フフ、レボシお菓子大好きだもんね」
「シンマノニバンメニスキ」
「えっ?僕が1番なの?」
「ウン!」
真夏の暑さの中僕は少し照れくさそうにしながらレボシと手を繋ぎながら歩く。
段々と近づく駄菓子屋さん、地元の駄菓子屋さんにもお世話になったものだ、ここには、新川ちよさんと言う少し厳しめな、駄菓子屋のおばあさんがいる。厳しいが本当は優しい人なんだ。
ちなみに、駄菓子屋の名前は、らのレ駄菓子屋って名前だよ。
「ちよさんこんにちは〜」
「あぁ…新間君かい、大きくなったね…ん?そこの横にいるお嬢ちゃんは?」
「僕の、親戚の子のレボシです」
「そうかいそうかい……まぁ沢山買っておくれね」
「はい!ってレボシ……」
レボシはダラダラとヨダレを垂らしながら舌なめずりをしてお菓子を眺めていた
「すみませんレボシが……って、ちよさん?…」
ちよさんは少し涙を流していた。
「事故で亡くなった娘に良く似てるよ……この子」
ちよさんが厳しい理由は、娘さんが亡くなってから優しいちよさんから厳しいちよさんになった…これがきっかけだ。
「娘さん……お悔やみ申し上げます……」
「有難うね……良く娘も駄菓子屋のお菓子を見せるとこの子みたいにヨダレを垂らして舌なめずりしてたよ……」
「……レボシアワセテアゲヨウカ?オバアチャン?」
レボシはお菓子にばかり目に入ってると思ったらちゃんと話を聞いていた。レボシも気を使って言ってるのかと思った……。
「コラ…レボシ…」
「良いよ…良いよ…有難うねお嬢ちゃん……私も会えたら会いたいよ……」
するとレボシは光はじめ、星マークを指でなぞり表す
すると
「お母さん!美紀だよ!お母さん……」
「美紀……!?美紀なのかい!?」
えっえっどういう事……。良く見ると……娘さん透けてる?
「どういう事?レボシ?」
「ネガイノカケラツカッタ!レイカイカラスコシノジカンシカシャベレナイケドヨンダ!」
工エエェェ(´д`)ェェエエ工!?凄い力すぎる……これがいわゆる流れ星パワーってやつかな?(?)
「お母さん……あの時、仕事の疲れでふらっとしてて引かれちゃった……でも、けしてお母さんのせいじゃないし、もう、自分を責めないで!私の分まで長生きしてね!ごめんねお母さん……時間がもう少しでなくなる……」
「美紀……有難う……美紀……私も年を取って亡くなったらそっちに行くからね……」
「お母さん……大好きだよ!」
「私もだよ……美紀……」
すると、娘さんの体はシューッと消えていくのであった、消えていく直前凄く笑顔で去っていった。
って……レボシのパワーに気づかれちゃったかもしれない……やばいかも……
「新間くん、レボシちゃんだっけかい?有難うね…有難う…この御恩は一生忘れないよ……好きな分だけお菓子を持っていっておくれ……」
どうやら気づかれてないらしいε-(´∀`*)ホッ……
「えっ悪いですよ……」
「オカシ〜オカシ〜」
っておいおい、遠慮をしなさいレボシ……
「いや良いんだよ……私も生きててこんなに嬉しかったのは何年ぶりだろうね?それと新間君この力の事は内緒にしとくよ……」
気づかれていた……
「あっ有難う御座います…💦」
僕らは、駄菓子をゆっくりと選ぶ、小銭持ってきちゃったけど……でもまた来る時には払わせてもらおう……
「レボシコレニスル!」
それは、駄菓子屋でも有名な、にんじんと言う商品だった。
「じゃあ僕は、これにしようかな?」
僕は、じゃがバタ味のミニポテチを選んだ。
僕らはゆっくりと選び、決まったお菓子は、にんじん、じゃがバタポテチ、ねりあめ、クッ◯ーラムネ、きなこ棒を選んだ。
「じゃあ気おつけて帰るんだよ……今日は本当に有難うね!本当に有難う!」
僕は、今までに見たことのない程の、ちよさんの笑顔を見た。少し嬉しい気持ちになった。
「バイバイ〜」
「はい!さようなら〜」
僕らは、手を繋ぎ帰ると、オレンジ掛かった綺麗な夕焼け空になっていた
「今日は良かったね?レボシ?」
と、言うと、レボシはウトウトしていた。どうやら眠いのかな?
「しょうがないな…レボシほら背中に乗って、途中までだからね…」
「シンマ…アリガトウ…」
背中に乗せ、歩いていると、カラスが鳴きながら、移動しているのを見る
「ほら、レボシ、カラスさんだよってあれ……」
レボシは、眠っていた。
「しょうがないな…家までこのままで良いよ…」
レボシの寝顔は、ニコニコとしていた。
今日は、最後の休みだけど、なんだか良いことをしたような気分になれたな。
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