第2話「後で、事情は話すから!」
真間は、急いで少女を担ぎ上げ、家に帰る。
「ゼェハァ……ゼェハァ……かっ母さん……」
「あらら💦 真間学校はどうしたの? って、その子どこのお子さんかしら?」
「シンマツカレテル、ハシッタカラ?」
「後で、事情を話すからこの子ちょっと預かっててくれない? 母さん💦」
「えっえぇ?💦」
母さんは、戸惑いながらも頷いてくれた。僕は、疲れている暇もなくとっさにドアを開け走って学校に向かった
「シンマ! ワタシモイク! シンマ!」
「あらら💦 真間は学校に行ってるからね〜💦 おばちゃんと遊びましょうね〜」
すると、少女のお腹から凄い大きな腹の音がなった。どうやらお腹を空かせているらしい。
「あらあら〜💦 お腹が空いちゃったのね〜 おばちゃん今、ドラマ見ながら食べるようにおせんべいしか持ってなくてね〜💦 それでも良ければ」
「センベイ?」
母さんは、せんべいを取り出し袋を開けてあげて渡す。
「お口に合うといいのだけど〜」
渡されたのは、星型のせんべいで、塩のしょっぱい味のせんべいだ。
すると、
「クンクン…… クンクン……」
と犬ではあるまいな匂いを嗅ぐ行動に出た。そしてそれを見ている母さんは凄く驚いていた。
「パクっ! パリッパリッ……モグッモグッ……ごっくん」
「どう〜? お口に合う?〜」
「オイシイ、ショッパイ、オイシイ、センベイ」
「あら〜 良かったわ〜 フフフ……」
「モットモットーーー」
とねだる少女を見て母さんは、可愛くてしょうがなくて袋を開け食べさせてあげる
「はい、あ~ん」
「アーン」
そしてまたもぐもぐと食べ始める少女を見て微笑む母だった
そして一方その頃
「ゼェハァゼェハァ……おはようございます」
「おっおはよう、いつも学校早く来る真間が今日は1番遅刻とは何かあったのか?」
と先生が少し心配な顔で尋ねる
「いっいえ何も……」
そしていつものように授業が始まる
(あの子……本当に流れ星の化身だとでも言うのか?いやでも…昨日の事を知っているのはおかしいしそれに僕の名前を知っていた。)
と心の中でブツブツと言いながら学校の窓を眺めていると
「コラ、真間、どこを見ているんだ?何度質問しても返事がないと思えば……いつもだったら、すんなり答えるのにやはり今日は何かあったのか?」
と先生が大きな声を出す声に驚き立ち上がる
「えっえっと……なんの話しですか?」
「全くこれだから……」
と、少し呆れた顔で言う先生と、皆の笑い声を見て今日は真剣に授業に取り組めないほど少女の事が気になるようだ。
その頃、母と少女はと言うと
「お洗濯しなくちゃ〜」
「ワタシモテツダウ」
「手伝ってくれるの!? 本当にいい子だわ〜フフ」
と、母は、凄く少女の事を気に入ってる様子。少女は、自身満々に洗濯を手伝った。
その頃僕はと言うと、
「真間さん? 今日は、何かあったんですか? 」
「えっいや……」
彼女の名前は、次月西奈(しずきにしな)、誰に対しても優しく振る舞い礼儀正しい僕の同級生だ。
「何かあった時は、いつでも話してくださいね……わっ私で良ければ……」
「うん、有り難う……」
(いっ言えねぇ、流れ星の化身少女が目の前に現れたなんて絶対に言えない)
と心の中で思った。そして1日の学校が終わり、帰る。
(あぁ……どうしよう……母さんになんて言えばいいんだ……)
そして、家につきガチャッとドアを開けると
「シンマカエッテキタヨ!」
「あらお帰りなさい〜」
「おかえり真間、この子いい子だな?」
家につくと、母さんと仲良くなってると言うか父さんも帰ってきていて仲良くなってるし!?あぁ……信じてもらえるかな……
「じっ実は……」
僕は、洗いざらい事情を話した。信じてもらえるかは分からない。でも、信じて欲しいと言う願いで話した。
「流れ星の、化身……ようするに、人間じゃないと言う事を言いたいのよね……じゃあ暮らす場所がないのならここに住んでもらいましょう!」
「流れ星の化身……それは興味深い……でもこの事は誰にも言ってはいけないね。母さんの言うように、僕達で守っても良いのかもしれないね。」
と、母と父はすんなりと信じてくれた。僕は驚き半分に少し嬉しいようなでもまだ少し信じたくない自分との曖昧な気持ちが居た。
「そういえば、君はお名前はあるのかい?」
「ナマエ?」
と、父さんが尋ねると首を傾げてナマエ?呟いた。そうだ、この子は流れ星だから元々名前がないんだ…
「じゃあ僕が、名前を考えてあげなきゃね。君の名前は……」
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