2話 授業中にお仕事 7

 あまりの萌えで、その後の私の記憶は消滅していた。

 うなずいたのかうなずかなかったのか……一体どっちだったのだろう。


 放心状態で愛部屋のソファに顔をうずめ、沸いた脳が穏やかになるのを待って、むくりと顔を上げた。

 巨大液晶に念を飛ばし、緋王様の動画をつける。

 美しいお顔……。

 ……だが……。

 

 皇の顔も、好きだ……。


 くっ……!


 くやしい! 好みすぎてくやしい!

 手元にあった日本酒をぐびっと飲み干す。

 ドキドキと鳴り騒ぐ心臓が鎮まらない。

 

 きっと今日は眠れない。この萌えの感情がおさまるまでは。

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