7ネコ ネコも杓子も乾杯!
(テスト終了後の自宅にて。ルナも一緒)
「乾杯!!」
(俺とルナはコーラの入ったガラスのコップをカツンとぶつける)
「いやー。今回のテストはすごかったね」
「うんうん。やっぱり勉強しておいて良かったでしょう?」
(えっへんと胸を張るルナ)
「まあ、ぶっちゃけ君の頭の良さにもびっくりだけど」
「だって一回聴いただけで解き方が分かっていたじゃない。何よ。いつももっと本気で取り組めばいいのに」
「え。ゲームする方が好き? そりゃわたしだってそうだよ。でも、将来のためには今頑張る必要があるんだよ?」
「月並みな意見だけど、未来の選択肢を増やすのが学生の本分だと思うんだ」
「行きたい大学、行きたい会社。そこで何をするか。そこまで考えると勉強しておいて損はないよ。苦手な科学だって病院とかで役立っているし。そのためには数学を知らないとできないし」
「国語だって、伝えるのに役立つじゃない。社会だって知らないと損をする話ばかりだし。法律だって知っておけば……」
「って、なに熱く語っているんだ、って話よね。まあ、遊びたい気持ちも分かるよ」
(モカに猫じゃらしを見せるルナ)
「まあ、今日は遊びにきたんだけどねっ!」
(モカと思いっきりじゃれ合うルナ)
「ふふ。やっぱり君の家って落ち着くね」
「おばさんも優しいし」
(笑みを浮かべるルナ)
「そうそう。君のテストの点数、おばさんに見せた?」
「ほほう。その顔は褒められたね。良かった良かった」
(白い歯を見せてカラカラと笑うルナ)
「いやー。ジュースが身に染みるね~」
「さ。ポテチも食べよっ♪」
「え。栄養が偏る? 大丈夫だよ。一日くらい」
「むぅ。さてはわたしが堅いと思っていたね。安心して。チートディって言って一週間に一回くらいなら好きなものを食べていいんだから」
「ポテチ二段重ね~♪」
(パリパリとポテチがいい音を立てる)
「ふふ。君は何味が好きなのかな~?」
「お。コンソメ! いいよね。王道だぁ~」
(のりしおに手を出すルナ)
「あ。チョコも買ってきたんだ! ありがとー!!」
(ルナは少しお高めのチョコに手を出す)
「遠慮しないで、一緒に食べよ?」
「ふふ。君はやっぱりかわいいねっ♪」
「ん。誰のことだろうね? ねー。モカ」
(にゃーん)
「にゃー。もう可愛いんだからっ!」
(嬉しそうにじゃれ合うルナとモカ)
「もう。すっかり君のおうちの子になったね。モカ」
(けっきょく、里親は見つからなかった)
(夕方になる)
「また来るね♡」
「ダメ……?」
(上目遣いで訊ねてくる)
(ふるふると横に首を振る俺)
「良かった!」
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