第5話 殺人事件
その殺人が起こったのは、
「最近、よく女性から誘われることが多くなったんだよ」
と言っていた頃のことで、その犯人というのは、
「すぐに捕まった」
ということであったが、その犯人というのは、
「河村」
だったのだ。
しかも、お互いに、顔見知りというわけではなく、何やら、
「相手はやくざ風の男だ」
ということであった。
といっても、やっていることは、チンピラのようなことなのか、主に仕事としては、
「借金取り」
のような仕事だという。
ちょうど、河村の隣に住んでいる女性が、借金をしていたようで、その男が借金取りに来た時、ギャーギャーうるさくしていたところ、河村が、勇敢にも、女性を助けようとして、
「おい、やめろ。警察を呼んだぞ」
と言って、表に出てきたようだ。
相手はさすがにチンピラでしかないので、
「これはヤバイ」
と思ったのか、少しひるんだ。そこを、河村が、彼女をこちらに引き寄せて、少しでも、「男から離そう」
と試みたのだが、相手の男は、それで、我に返ってしまったようだ。
「お前、何しやがる」
といって、河村の胸倉を抑えつけて、河村は必至になって、窒息しそうなのを堪えながら、相手を叩いていたようだ。
ちょうど、そこにあった、植木鉢が手に止まってしまったことで、反射的に、相手に振りかざすことになった。
植木鉢には、土がいっぱいに入っていて、相当な重たさであった。
それを円深緑のごとく、振り回して、しかも高等部を一閃したのだから、チンピラもひとたまりもなかったようだ。
それなりにガタイがいいのだが、後頭部を強打したのだから、身体を鍛えていようが、関係のないことであった。
それを思うと、本当にひとたまりもない。
チンピラは河村を離すと、その場に、揉んどりうって倒れたのだ。
一瞬、空気が凍り付いたが、我に返った河村は、救急車と警察に連絡を入れた。
我に返ってからの、河村の神津は素早かった。
しかし、救急車が到着した時には。すでに遅く、
「もうダメですね」
ということで、救急車は、空で戻っていった。
入れ替わりに警察がやってきて、須永飛び散り、植木鉢の破片が、あたりに、放射状に散らばっているのを見ると、
「おういう状況だったのか?」
ということは、結構早くに理解できたようだ。
さすがに、事件現場に関しては、日ごろから見ている連中で、冷静であった。
しかも、状況から考えて、さらに、話を聞いていくうちに、事件ではあるが、犯人が逃走していたり、立てこもって、籠城しているような、ややこしい事件ではなく、
「容疑者」
と思しき人間も、それを目撃した女性も、そこにいるわけなので、事件としては、慌てることのないものだった。
「事情を聴くだけで、大体のことは分かる」
ということであった。
そして、問題は、
「この事件が、正当防衛が成立する案件なのか?」
ということだと思うと、
「それぞれの事件に関わっている人たちの身辺操作から始めることになるだろう」
ということも分かり切っていることだった。
初動捜査に出てきた、
「桜井刑事」
という人が、とりあえず、この場の責任者のようだった。
ただ、事件はそんなに、難しいというわけではなさそうだが、少なくとも、
「殺人事件」
ということに変わりはない。
そんな殺人事件というものは、
「どんなに簡単に見えることでも、細心の注意が必要だ」
と言っていた人がいたのを、桜井刑事は思い出していた。
「確かに、人が死んでいるということに変わりはないんだからな」
と思うのだった。
そこにいるのは、
「チンピラ風の殺された男」
で、ガタイも大きく、日焼けもしていることから、頭を見ると、血が凝固していたので、「頭を殴られた」
ということは歴然であった。
しかも、その横に植木鉢が散乱していることで、
「植木鉢で頭を殴った」
ということも分かった。
そして、容疑者と思われる男に話を聞いてみると、声が枯れていて、しきりに喉を抑えているのが気になって、
「首をどうされました?」
と聞いたところ、
「いえ、この男に首を絞められて、もう少しで失神しそうになったんですよ」
というと、横にいた女性も、ブルブル震えながら、何とか頷いていた。
その様子をみると、刑事にも何となく事情が分かった気がした。
「この殺された男が、女性に何らかの危害を加えようとしているのを、この男が助けに入って、却って自分が攻撃され、抵抗したことが、こんな状況を招いたんだな」
ということをである。
この状況を見れば、刑事でなくとも、それくらいの想像は容易にできるかも知れない。
だが、あくまでも、目に見えた状況というだけのことで、この二人の関係がどういうことなのか、考えるのだった。
そして、桜井刑事は、とりあえず、二人が落ち着くのを待って、事情を聴くことにした。
男性の方を、もう一人の刑事に、そして、女性の方を、桜井刑事が受け持った。
別々に話を聞くのは、
「その状況に、辻褄が合っていれば、二人の証言が正しい」
ということになるからだった。
一緒に聴いてしまうと、どちらかに話を合わせようとしなくても、勝手にどっちかに話が寄ってしまい、正確な状況が分からなくなってしまうからだった。
さらに、それぞれに、因果関係であったり、損得関係があったとすれば、偽証にもなりかねない。
「口裏を合わせる」
ということになってしまうということであろう。
それを思うと、
「我々は、証人には、別々に聞くというのが鉄則だ」
ということも当たり前のことであった。
警察というところは、
「どうしても、融通か利かない」
というところはあるが、それでも、マニュアルのようなものはしっかりできている。
何と言っても、
「捜査においては、公務という形で、他の人の自由を奪うだけの権力を持っているからだ」
といえるだろう。
「公務執行妨害」
ということで、相手の自由を拘束し、
「別件」
という形で、逮捕というのも、
「昔の刑事ドラマなどでは、結構あったものだ」
といえるのではないだろうか?
それが、今ではなかなかそうもいかないもので、
「コンプライアンス」
というのは、警察内部でも、相当厳しいものであった。
桜井刑事は、その女性に話を聞いてみた。
彼女は、名前を、
「新宮ゆま」
という名前だった。
マンションの表札には名前はない。それは、河村も同じことで、それは、
「個人情報」
というものを晒すことになるということで、敢えて表札を付けていなかった。
それは、今では当たり前のことのようになっているので、警察もそこにこだわることはなかった。
「ゆまさんは、御職業じゃ?」
と聞かれ、
「昼間は、スーパーでパートをしていて、夜は3日ほど、知り合いのスナックで、仕事をしています」
というのだった。
「そうなんですね。それは大変ですね」
と桜井刑事はねぎらいの言葉を掛けたが、聴いているゆまの方は、
「ああ、どうせ社交辞令にしかすぎない」
ということはすぐに分かった。
「どうせ、警察なんて、スナックのお姉ちゃんだと思うと差別的な目で見るんだるな」
と思い、対応も、明らかに塩対応になった。
ただ、さすがに、目の前に死体があって、そこで、
「現場検証が行われている」
ということで、今までに、
「刑事ドラマでは見たことがあるけど、実際には初めてだわ」
と思っているので、塩対応というのも、限界があった。
それよりも、
「自分のために、相手を殺すことになってしまった隣人が気になる」
という雰囲気んあのか、どこか、震えというのか、怯えが消えないようであった。
それを桜井刑事は察していて、
「それも無理もないことだ」
と感じていたのだ。
「ところで、あなたは、ここで殺されているこの男をご存じなんですか?」
と聞かれて、
「ええ」
と答えると、また口を真一文字につぐんでしまった。
「どういうご関係で?」
と聞かれたので、
「実は、この男は、借金取りなんです。私は、この男が所属していると思うんですが、そこの金融会社から、お金を借りてしまい。利息を返すのがやっとという状態になってしまったんです」
というのだった。
「どういう内容かまでは、とりあえずお聞きしませんが、その元本というのはいくらだったんですか?」
と聞かれて、
「300万円です」
と答えるではないか。
「なるほど、まとまったお金ですね。それで、何とか利息分だけを返してきたということですが、かなりの利息だったということでしょうね?」
と桜井刑事が聴いて、その会社名を聴くと、桜井刑事は、心の中で、
「ああ、あの金融業者は危ないわ」
と思ったのだ。
「どうしてそんな会社で借金を?」
と言われ、
「実は、前に付き合っていた男が、会社の金を使い込んだので、埋め合わせをしないといけないので、金を貸してほしいといってきたんです。その時、この会社を勧められたんですよ」
というではないか。
それを聞いた桜井は、
「ああ、なるほど、相手の男は何もかも分かっていて、下手をすれば、グルだったのではないか?」
と感じたのだ。
しかし、それを彼女に伝えることはしなかった。どうやら今は分かっているようだからである。その証拠に、話を進めていくうちに、
「その男とは別れた」
という話になったので、その男は、すでに、別れることになったのであろう。
彼女は、そう言って、話をしていたが、桜井刑事には、
「どこか、裏があるのではないか?」
という風に見えたのだ。
かといって、まだ何も分かっていない状態で、しかも、正当防衛かも知れないということであっても、実際に手を下したのは、彼女ではないのだから、うっかり突っ込むこともできない。
もっといえば、
「彼女が何か、事件に関係しているのだとすれば、この時点で、相手を警戒させることになるようなことは、決して許容できることではない」
といってもいいだろう。
警察としても、まずは、
「事情聴取」
ということで、元々の原因を作ったのは、彼女だということも間違いないのだ。
だから、捜査は、彼女を中心に、行われるといってもいい。
「被害者との関係」
「加害者とは、以前から知り合いではなかったのか?」
という問題。
さらには、加害者と被害者がまったく顔見知りだったのか?」
ということも、問題になる。
「正当防衛」
というものを主張するのであれば、そのあたりが、白昼に晒されるということがなければ、
「捜査が先に進むことはない」
といえるのではないだろうか?
その日の話は、さほど深く入った話ではなかったが、分かったこととしては、それぞれは顔見知りではないということであった。
ただ、借金取りと、女性は、何度か面識があるだけで、彼女とすれば、
「顔を見るだけで、吐き気を催しそうになる」
というほど、恐れていたという。
「誰か、他の人に相談でもしましたか?」
と聞くと、
「いいえ」
と答えたが、これはあてにならない。警察としては、
「正規の捜査」
いよって、そのあたりを解明していこうと思っている。
「ウソをついていれば、すぐに分かることだ」
と思っていたのだった。
男の方は、さすがに帰すわけにもいかず、署に連行することになった。
何と言っても、
「人を殺した」
という事実があるだけに、
「緊急逮捕」
ということになったが、警察側でも、
「これは、状況から見れば、完全に正当防衛なんだけどな」
と思っていた。
もちろん、状況判断での贔屓目に違いないのだが、
「これが正当防衛にならないのであれば、世の中、犯罪者だらけだ」
と考えるに違いない。
ということであった。
世の中、実際に、そんなことになっているということは分かっていて、
「あとは、俺たちは、正当防衛となる証拠を探してくるだけだ」
ということで、皆、それぞれ、
「正当防衛になってほしい」
と心の中で思っていた。首脳陣は、検挙率が気になるので、本心までは分からない。
そんなことで、とりあえず、拘留されることになったが、取り調べといっても、あの状況以上、何も聞かれることはない、ちなみに、
「事件の引き金になった、
「新宮ゆま」
という女性の話は、河村の供述と、辻褄が合っていないところはなかった。
もっとも、現場を一番近くで見ていたのだから、辻褄が合うのは当たり前で、
「私が、余計なことをしてしまったので、それが原因で借金をした」
というだけのことで、彼女の方もある意味、被害者であった。
その彼氏のことも、もちろん、調査された。確かに借金をしていて、使いこみそうになった時、彼女に相談すると、
「任せて」
ということだったので、彼女に任せていると、
「まさか、借金をしてまでお金を作ってくれるなんて」
といって驚いていた、
その男の方は、別に法律的な罪を犯したわけでもないし、そもそも、警察は、
「民事不介入」
ということで、男の会社に、チクったりなどすることもない。
男の方は、
「ロクでもない男」
ということのようで、最初警察が来た時、
「使い込みのことか?」
というので、ビビったようだが、
「自分が彼女にお願いしたせいで、殺人事件が起きた」
というのに、彼女のことを心配するどころか、自分に害がないとでも思ったのか、次第に、話が他人事のような感じであった。
「彼女も可哀そうなことになったのですね」
という言葉の裏には、
「俺には関係ない」
ということを平気で言っているというだけのことだった。
それを聞いた警察も、さすがに、
「何だこいつは、自分のせいで彼女が金を借りたことが、こんな事件を引き起こすことになったのに。そもそも、お前が借金したことが大きな問題なんじゃないか?」
と、握ったこぶしから、汗が出ているのを感じたのだ。
しかも、この男は、
「警察が民事不介入である」
ということを分かっているのか。借金をしたこと、自分が、悪いということを、まったく口にしなかった。
それどころか、この男、話が終わった後に、
「ああ、ちょっと、彼女から連絡が来るので」
というのだった。
「もう、他にはないでしょね?」
と、
「早く話を打ち切りたい」
という気持ちがありありで、
「俺は、この事件とはまったく関係ないし。ゆまという女も、過去の女だ」
といっているのと同じではないか。
「あんた。新宮さんから、今日のことを相談受けたりはしていないのか?」
と、さすがに堪忍袋の緒が切れたのか、血気盛んな若い刑事が叫んだ。
「いいえ、ありませんよ。あの女には、すでに最後通牒出してますからね」
というではないか。
さすがに、もう一人の、普段は穏やかな刑事も、
「わかりました。今度またちゃんとした形で伺いますので、そのおつもりで」
と、捨て台詞を吐いて、その場を後にした。
この刑事とすれば、この男の態度に何かを感じたのか、今の言い方は。普段から、この刑事のことをよく知っている人は、
「今度は逮捕に伺います」
ということを、臭わせている時の言い方であるということを、分かっているのではないかと感じることだろう。
それを思うと、
「先ほど死んだチンピラと同じじゃないか」
と二人の刑事は、思うのだった。
とにかく、こんなチンピラのような男に、
「騙された」
といってもいいゆまが、可愛そうになった。
そして、そんなゆまを助けようとして、殺人を犯すという、
「羽目」
となってしまった河村は、本当に気の毒である。
実際に、いろいろ調べてみると、河村と、ゆまの関係はどこからも出てくることはなかった。
ただ、一つ警察がまだその時に掴んでいなかった情報があった。
それは、もし掴んでいたとしても、
「この事件とはまったく関係ない」
ということで、最初から気にはしていないことであろう。
そんな状態を誰が知っているというのか、もっといえば、
「今回の殺人は、あくまでも、ゆまを助けようとして行われたことであり、起こってしまったことは、偶然がもたらした正当防衛であるかとうか?」
ということが問題なのだ。
だから、事件の関係者が、それぞれ、
「以前から顔見知りではない」
ということを証明すれば、警察としては、正当防衛を立証することになるということで、それは、起訴したとしても、正当防衛ということで、片付けるかどうかは、検事や弁護士、そして、裁判官たちによる裁判で、決定するのだ。
そのための証拠固めを行っているわけで、今のところ、調べれば調べるほど、やはり、三人、つまり、
「被害者であるチンピラの桑原」
と、
「取り立てを受けた、新宮ゆま」
と、さらに、
「容疑者である、河村」
とでは、直接的な関係はない。
借金という意味で、桑原とゆまの関係は、当然あるわけで、そうでなければ、こんな事件は起こらなかった。
しかし、今回は、あくまでも、
「正当防衛かどうか?」
ということだけを調べていたので、
「もし、これが計画された殺人ではないか?」
という見方をしているわけではない。
何といっても、
「ゆまが、借金取りである桑原に脅されている場面に、宮円通りかかった河村が、勇気をもって女を助けようとしたところ、謝って、殺害してしまった」
というのが、事実であり、真実だと警察は考えているのだ。
「この場面において、真実というのは、事実でしかないんだ」
ということでしかなく、それを証明するのが、
「偶発的な事故」
というものが、結果、
「殺人」
ということになってしまったのだということであった。
ただ、もし警察というものが、もう少し違った捜査をしていれば、違った面も見えていたのかも知れない。
それが、
「これは計画された殺人だ」
ということであり、この場面に初動捜査として参加した警察とすれば、
「偶発的なものでしかない」
としか思えないだろう。
もし、これが、
「計画されたことである」
ということであれば、そこにあるのは、
「被害者が死ぬことで、誰が一番得をするか?」
ということであるが、これに関しては、
「非常に難しい」
といってもいいだろう。
確かに、ゆまとすれば、
「この男が死んでくれれば、どんなにいいか?」
と感じたことは間違いないのだろうが、冷静になって考えれば、
「この男が死んでも、借金がある以上、他の男が取り立てにくるだけだ」
ということになる。
何と言っても、
「この男が死んだとしても、ゆまの借金がなくなる」
というわけではないからだ。
そんなことは、ゆまだって分かっていることだろう。そして、いくら、
「男に騙された」
といっても、金を借りてしまったのは、ゆまだったのだ。
今はそれを必死になって返そうとして努力をしているのだろうが、なかなかそうもいかないようだ。
だから、こんな事件が起こってしまったのだが、そういう意味で、
「この男が死んだことで、ゆまが得をする」
ということは、ないようだった。
そういう意味で、
「この男がいなければ」
と思っている人は、もちろん、ゆまだけではない。
何しろこの男がチンピラで、借金取りの催促を職にしているわけなので、
「この男がいなければ」
と思っている人はたくさんいるだろう。
しかし、だからといって、いなくなったとしても、別人がくるだけのことで、ましてや、借金がなくなるわけではないということは、誰もが分かっていることだろう。
あくまでも、
「一時的に、厳しい取り立てが、なくなるかも知れない」
というだけのことである。
それを、警察も失念していて、
「いや、ゆまの立場を考えれば、他の取り立てを受けている人の立場は同じだった」
というわけで、裏を返すと、
「ここで殺されなかったとしても、他の誰かを取り立てているところを、殺されていた可能性も十分にある」
ということになる。
そういう意味でも、
「やはり、この事件は、具初的な事故であり、正当防衛が証明されるべき案件ではないだろうあ?」
と、捜査を重ねる刑事も、捜査本部の管理官なども、
「それ以上でも、それ以下でもない」
と、信じて疑わないようになっているのであった。
だが、これが実際に、すべてを、表明上においてのことだと言ってもいいのだろうか?
この、
「正当防衛が成立するであろう」
と思われる事件は、この物語の、
「まだ、序章にしか過ぎない」
ということであれば、
「警察をまんまと騙した」
ということになるのだろうが、それは致し方のないことであり、ある意味、今回の被害者というのは、
「殺されるべくして殺された」
ということであり、
「この男が死んでも、得をするという人はいないかも知れないが、少なくとも、世の中から、一人の悪党が消えた」
という意味では、決して悪いことではないのだ。
「あんなチンピラ、死んで当然なんだ」
と思われても仕方がない。
刑事だって、人の子、同情しても仕方のないことで、
「こんなチンピラが一人でも減っていけば、世の中は平和になるんだ」
といってもいいと思っている。
「そう、この男は、殺されるべくして殺された、必要悪とはいえない男だといっても過言ではない」
ということであった。
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