第9話 戦う盗賊の道8
商人ギルドを出て、商店街を抜けた先にある教会に父さんとククリと共に向かう。
教会について、まず祈りを捧げて一人銀貨一枚を寄付してから、司祭さんにスキルについて教えてもらう。
司祭さんにスキルを見せるとかなり驚いた様子で、スキル説明という魔法をかけてくれて、丁寧にスキルの説明してくれた。
短剣使い
短剣での戦闘が上手くなる。
スキルのレベルがあがると、技を思いついたりすることがあるらしい。
投擲
投げナイフ等の攻撃が上手くなる。
レベルがあがると威力があがる。
弱点特化
相手の弱点が自然とわかり。
レベルがあがると、弱点を攻撃すると威力が、かなり高まるとの事だ。
司祭さんにお礼をいい、教会を出て、ククリと別れる。
「すごい戦闘スキルだね。
本当に戦う盗賊になれそうだな。
正直嬉しい気持ちと、うらやましい気持ちがあるよ。」
父さんは、嬉しさ半分の複雑な顔をしている。
「父さんも攻撃スキルがそのうちつくと思うよ。
多分ゴブリンをたくさん短剣で倒せば短剣使いはレベルがあがるときに出ると思う。
それに父さんが短剣使いになれば盗賊はみんな戦う事が出来るって証明ができるよ。」
「明日から少しの間ゴブリンと戦ってみよう。
もしダメならビアンキとククリだけでも戦う盗賊になって欲しい。」
何かを決意した目で、父さんはこちらを見てくる。
「やっぱり父さんも今の盗賊の不遇には不満があったんだね。
明日から一緒に頑張ろう。
けどダンジョンの知識はないから、いろいろ教えてください。」
頭を下げて父さんにお願いする。
「戦いはビアンキの方が得意になるかもだが、知識はたくさんあるから任せなさい」
父さんは笑顔で答えてくれた。
家帰って母さんに報告すると驚き喜んでくれた。お祝いに豪華な食事を用意してくれた。
「ビアンキがもしかしたら盗賊の英雄の再来になるかもね。無理はしないで頑張りなさい。」
母さんは嬉しそうに、頭を撫でてくれた。
翌日朝からダンジョンへ向かう。
「今日は、1階層のスライム部屋とゴブリン部屋を中心に、ボス部屋の前まで行く。
できるだけ戦闘をするけど、必ず一対一になるようにすること、
まず3匹だけゴブリンが出る部屋にいこう。」
父さんの指示に従いダンジョンをすすんでいく、
「ククリ、ゴブリンは怖くないか?」
心配になりきいてみる。
「怖いけど、戦う盗賊になるためだから、頑張るよ」
ククリは笑顔で答えてくれた。
ゴブリン部屋に到着して覗いてみると3匹ゴブリンがいる。
父さんの号令と共に一対一になるようにゴブリンの前に短剣もち、突撃する。
昨日同様雄叫びをあげて、ゴブリンが突っ込んでくる。
こん棒を振り上げ攻撃してくる、それをさっとかわし、首に短剣を刺しそのまま引き抜こうとすると、首から上が吹き飛んだ。
正直あまりの事に驚いた。
まず昨日はギリギリかわせたこん棒だが、今日は若干ゆっくりに見え余裕でかわせた。
首に刺した短剣も昨日は刺さっただけで、止めには至らなかった。
けど今日は首から上が、吹き飛んだ。
多分スキルの影響だろう。
となりのククリをみると、同じように首を跳ね飛ばしていた。
父さんは首に短剣を差し、倒れたゴブリンに短剣で止めを刺した所だった。
「ビアンキは、まったく危なげなかったね。
ククリもこん棒を避けるのがギリギリだったが、得に問題なかったね。
次は4匹出る部屋にいこう。」
父さんに案内され、先ほどとは違うゴブリン部屋の前についた。
「ここは4匹だから1匹は僕がナイフで倒すからその後は一対一で戦おう。」
父さんの指示に従い、先ほど同様危なげなくゴブリンを倒す。
するとククリがレベルが上がり、回避のスキルを獲得した。
その後4部屋ほど、ゴブリンを倒し時にクロームのレベルがあがり嬉しそうにステータスを見せてくる。
アサシン Lv31
力 70→74
丈夫さ 205→206
素早さ 240→244
器用さ 240→243
魔力 63→64
運 180→184
ステータスポイント
4
【スキル】
索敵Lv5,鍵開けLv5,マッピングLv5,
罠解除Lv5,危険察知Lv4,加速Lv4
投擲Lv5,
短剣使いLv1,回避Lv1,弱点特化Lv1
「一年ぶりにレベルが上がったよ。
まさかモンスターを倒すとこんなに早くレベルがあがるとは、それに攻撃スキルがついたからこれからは戦える。」
父さんは見るからに、興奮して嬉しそうにはしゃいでいる。
「良かったね父さん。
これで盗賊はみんな戦える。
スキル獲得の方法を確立して、戦いたい盗賊の人を集めよう。」
その後ゴブリン部屋を3箇所まわったところで、俺のレベルがあがり
盗賊 LV4
力 12→16
丈夫さ 7 →8
素早さ 16→20
器用さ 15→17
魔力 5 →6
運 15→19
スキルポイント
12ポイント
【スキル】
索敵Lv1、罠解除Lv1、鍵開けLv1、
マッピングLv1、
短剣使いLv1、回避Lv1
弱点特化Lv1、投擲Lv1
今日のダンジョン探索は終わりとなった。
宝箱は4つほどでて、アクセサリーは出なかったが、魔石が6個とれた。
ダンジョンを出てすぐに、父さんは、戦いたい盗賊の募集をするために、盗賊ギルドに行き、俺とククリは、魔石を売る為に、ベルーガ商会に向かう。
「ビアンキはステータスポイントは何にふるの?」
「まだ決めかねてるんだ。
力、素早さ、運どれかに振るつもりだけど、もう少し様子をみるよ。」
「普通はみんな丈夫さだよね?」
「そうらしいけど、丈夫さにポイントを降っても盗賊だからあまりステータスの伸びが良くないから、意味がない気がするんだ。
それならいっそ素早さに降って、相手の攻撃を全て避ける方がいい気がする。」
「俺もポイントを振るのは様子を見るよ。」
ククリも納得したようで、ステータスポイントを振るのは、一時保留になった。
ベルーガ商会についてベルーガさんを呼ぶと奥の部屋に案内される。
「今日も買い取りかな?」
「魔石を買い取って欲しい。」
テーブルの上に魔石をおく。
「今回は少し小さな魔石が2つあるからそれは銀貨5枚になる。他は前と同じで金貨1枚でどうだろう?」
ベルーガさんはこちらを伺いながら聞いてきた。
「わかった、金貨5枚だね。
ちょっと気になるんだけど、毎日買い取りにもってきても大丈夫なの?」
「魔石は錬金術師にすぐ売れるからいくらでも買い取りできるよ。
まだ4階層にはいかないだろ?」
「4階層は何が出るの?」
「金属が出るから、大量だとまだ売り先がなくてね。」
「まだ4階層に行く予定はないよ。
けど父さんにも攻撃スキルがついたから、4階層に行くのも早いかもね。
そういえば、父さんが他にも戦いたい盗賊がいれば明日から1階層で修行させるみたいだから、短剣を買いにくるかもだよ。」
ベルーガさんはビックリしながら、すぐに店の従業員を呼び、短剣を倉庫から出してくるように指示をしにいく。
「クロームにもスキルがついたなら、これからうちも忙しくなるな。
他に何か欲しい物はないか?」
ベルーガさんが商人の顔になり聞いてくる。
「軽装の小手とか胴とかの動きやすい装備で頑丈な物はないの?」
「たしか倉庫にあったはずだ。
明日までに見本を用意しておくよ。」
「とりあえず3つ僕たちに合うサイズが欲しい、商売になると思うからサンプルで新しいやつを作ってよ。」
悪い顔でベルーガさんを見る。
「参ったな。ビアンキくんは商売の才能もありそうだ。
投資と思って用意させてもらうよ。」
「ベルーガさんもし良かったら今度2人で今度の事について話しをしたいんだけど、ダメかな?」
ダメ元で、聞いてみる。
8才のガキに今後とか言われても、普通の感覚なら間違いなく断られる。
相手は小さいとは言え商会の長だ。
「わかったよ。
必ず時間を開けておくからそっちがいい時を教えてくれ。」
なんとベルーガさんは二つ返事で答えてくれた。
ベルーガさんにお礼をいい、金貨5枚を受け取り盗賊ギルドに向かった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます