第2話 戦う盗賊の道1
とりあえず盗賊になったからには、最強の盗賊を目指すために、出来ることをやるしかない。
気になっているのは、ステータスである。
職業は、階級があり、盗賊は一番下の階級と言われている。
とりあえず、父さんのステータスを見てみよう。
「父さん、ステータスを見せてほしい。
あとステータスについて教えて。」
「構わないよ。ビアンキも、俺を目標にして、立派なアサシンを目指すといい」
父さんは誇らしげにステータスを見せてくれた。
アサシン Lv30
力 70
丈夫さ 205
素早さ 240
器用さ 240
魔力 63
運 180
【スキル】
索敵Lv5,鍵開けLv5,マッピングLv5,
罠解除Lv5,危険察知Lv4,加速Lv4
投擲Lv5
「アサシンってすごいんだね。盗賊の上位職業ってどうやってなるの?」
父さんにステータスと職業レベルについて教えてもらった。
レベルは罠を解除、宝箱をあける。
モンスターを倒すことでレベルが上がる。
盗賊は戦わないと聴いていたのだが、クロームが言うには、パーティーが壊滅し脱出する際は逃げるために戦う事があり、レベルが上がることがあるらしい。
基本は罠を解除するとレベルがあがる。
たまに宝箱を開けた時にも上がったりするとの事だ。
盗賊のレベルが30になると天職でアサシンになれるらしい。
ステータスに天職が表示され転職が可能になる。
まさに前世のゲームみたいだ。
ステータスについてはレベルが上がると勝手に上がる(人により成長する数値が、若干異なる)と、ポイントがもらえ割り振る事ができるステータスポイントがあるらしい。
ちなみに父さんは、丈夫さ・素早さ・器用さに割り振りしたとの事だ。
丈夫さを、あげておかないと、ダンジョンの階層が深いと、モンスターに攻撃された場合、即死する可能性があるからとの事だ。
スキルについては、仕事をしている内に身に付いたらしく、詳しくはわからないようだ。
投擲だけ、攻撃スキルなのが、謎である。
「スキルの投擲っていつ身につけたの?」
父さんは、誇らしげに
「これはアサシンの中でも、俺しか持ってないスキルだ。
投擲は、若い時に一度パーティーが壊滅して、逃げている時に、ナイフを、投げてモンスターを倒した時に身に付いた。」
「すごいんだね。僕も、頑張って立派なアサシンになるよ!いろいろ教えてくれて、ありがとう。」
その夜自分の部屋で、幾つか推測してみた。
ステータス
前世のゲームならば、盗賊とかアサシンとかなら特化形、素早さや器用さ運をあげ敵の攻撃を避け攻撃、クリティカル等を狙う。
この世界はゲームではない、攻撃が当たれば死ぬのであれば丈夫さを上げるのは理解ができる。
しかし当たって即死を免れるだけならば、丈夫さをあげる意味はないと思う。
最強を目指すには、ステータスの割り振りを人とは変える必要がある。
そして、スキル。
これに関しては試してみないとわからないが、多分習得条件があるはず。
父さんのスキルを見るに、普段使っている物の派生や戦闘で習得している為、何かしら習得条件がある。
多分モンスターに物を投げて倒す等だろう。
少し希望が見えた。
盗賊にも、攻撃スキルを習得することが可能ということだ。
投擲の習得条件がわからないのは、多分普段よほどの事がない限り、戦うことがないからだろう。
色々試してながら検証してみないと、わからない事だらけであるが、楽しみになってきた。
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