第8話 混浴は混浴だけど②

 温美あたみは温泉からあがると脱衣所で体を拭き、衣服を身につけた。

 身支度を整えると温美は天を仰いだ。そして大きく息を吸うと───


 ───全身全霊で大きなため息をついた。


「混浴は混浴っスけど……。まさか温泉が小さいのでひとりずつしか入れないなんてっス……」


『温泉がふたりだけの貸し切りに』という状況に様々な妄想を膨らませていた温美は、ほっとした半面、残念な気持ちと期待が裏切られた気持ち、そして「なんでやねん!」という怒りの気持ちが渦巻いていた。


『安心しろ。心配ない』


 有真ありまがそういった言葉の意味がようやく理解できた。


「むしろ心配になる状況にして欲しかったっス……」


 そう独り言を漏らした温美はポケットの中をまさぐった。


「そうすればこのを使えたっス。そしたら有真センパイはきっと……」


 温美はポケットの中の物をギュッと握り締め、そして大事そうにポケットの奥に押し込めた。




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【後書き】


 私の小説を読んでいただき、本当にありがとうございます。

 (⋆ᵕᴗᵕ⋆)ウレシイデス


 秘密兵器の謎は乞うご期待です~♪


 今後も皆さまに「面白い!」と思っていただけるよう頑張ります!

 (๑•̀ㅂ•́)و✧

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