正座と下着姿な彼女
自宅から程近いコンビニに立ち寄り、ハーゲン○ッツを購入する。
少しでも幼馴染の機嫌を良くしておきたい浅はかな幼馴染ですが何か?
……あー、早く帰って
帰路へと辿り着いた俺は、自宅の玄関先でただいま――と言いながら重い足を上げた。
「千尋居ないのか〜」
ロファーを脱ぎ捨て、リビングへ足を進める。……あれ、電気点いてるじゃん。
扉窓越しにリビングの明かりが目に付いた。
二度、ただいま〜と声を掛けながらリビングへ顔を出した。
「――おかえり」
にっこり笑顔を浮かべ、腕を組みフローリングされた地面に立つ
俺はゆっくりと扉を閉めた。一度深呼吸をして心を落ち着かせた
痛い。よしっ、現実だ。
一つ息を整えて、ドアノブに力を込めてリビングへと足を踏み込んだ。
「あっ、戻って来た」
メロン色に染まるブラとショーツを身に纏う奈央に、俺は深々と頭を下げながらはっきりと言った。
「お願いしますとりあえず服を着てください」
「
いっそ清々しい笑みと共に奈央は言葉を返した。
嫌だじゃねぇよ! 目のやり場に困るんだよ。大体何で
俺は奈央から顔を逸した。
奈央は、はっ――と、鼻で笑いながら口を開く。
「そんなことより
「服を着てください。あと、千尋は何処に」
「違う、着ない。千尋は
「着ろよ着てくれよ……ハーゲン食べる?」
「食べる。食べるけど、とりあえず正座」
「……はい」
奈央に言われるがまま俺は地面に跪く。ちなみに、コンビニ袋に入ったハーゲン○ッツは、奈央の手に渡りました。
笑みを絶やすことなく此方を見下ろす奈央に、怖ず怖ずと口を開く。
「……昼休みの件でしょうか?」
「正解。あの生徒会長様と特別な関係って何?」
「いや、九条先輩が言ったのは冗談だからな」
俺の言葉にぴくっと眉間に皺を寄せる奈央。
「何、命乞い?」
「何故そうなる」
じと目を向ける奈央に俺は続けて口を開く。
「冗談だってはっきりと九条先輩が言ってた」
「は?」
……怖っ。
彼女の口から放たれた低い声音に冷や汗をかく。
「冗談……私がどんな気持ちで……」
独り言のように小さく呟く奈央。
奈央は仄かに顔を赤らめながら、きっ――と俺を睨みつつ言う。
「……あんたは会長のこと、どう思ってるの?」
「良き先輩」
「そうじゃなくて! その……言い方変える。霞は私と生徒会長どっちが好き?」
「何その質問」
「良いから答えて!」
屈みながら勢い良く此方へと距離を詰める奈央。近い近い近い目のやり場に困るおっぱい――じゃなかった兎に角近い!
俺は目の前に居る奈央に視線を逸しつつ、口を開いた。
「奈央だよ……」
「……霞、顔真っ赤」
「……そっちこそ」
はにかんだ笑みを浮かべる奈央に、俺はなんとか言葉を返した。
――その後、帰宅した千尋に「えっ、なにこれどういう状況?」と言われたのは云うまでもない。
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お盆休み、初めて佐賀牛を食べました。
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