第4話:チーム決め
「ミーは貴族主義ザンス。ミーの前で礼節と実力を欠けた無様な者は許さないザンス。まぁ、まだ経験の無いヒヨッ子共には無理な話ザンスが、精々、我々ベテランの
このような嫌味を含む奇天烈な口調を冷徹に落ち着いた声色で言う奇妙な人である。
試験の内容は受験者三名のパーティーで試験官側で特定した
次に、青白く光る文字が刻まれた石碑【
この
そして、抽選のくじ引きで試験に挑むパーティーを決めるのだが、
「まさか、試験の前に出会った三人でパーティーを編成されるなんてな。世の中は分かったもんじゃねぇべ。」
「偶然とはこのことですが、一緒に頑張りましょう。大丈夫、貴族である私が足手纏いになることは有り得ませんわ。」
「二人とも、よろしくお願いします。」
光兵衛・正義・ヘラの三人、そして、もう二人がパーティーになった。ちなみに、彼女の執事は支部の休憩所にあるモニターで見守っている。
ちなみに、その二人という人たちは…
「葛雄っス。よろしくだぜ。」
「榛奈っしょ。宜しくだし。」
金髪と褐色の日焼け肌の男女カップルのような二人だった。
葛雄と名乗る男性は短髪で、耳に小さな赤い魔石が付いた銀色十字架を、目に赤いカラコンを付けて、ラフなTシャツとダメージジーンズを着ていた。
榛奈と名乗る女性は青白い魔石のブローチが付いたピンクのシュシュで纏めた長髪で、目に青いカラコンを付けて、麻色のカーディガンとフリルが付いたスカートを着ていた。
「うちらは宮外魔物駆除業者でアルバイトをしたんだよねぇ。」
「まぁ、俺、この前、
「あまり、楽観視や舐めた考えを持つのは早計ですわ。くれぐれも油断しにいように。」
「油断? いや、余裕っしょ!」
「あーしたちが居れば、百人力、いや、万人力っしょ!」
不遜な態度とだらしない身だしなみを持つカップルはヘラに鋭く睨まれても、余裕をかました。
正義はそんな二人に不安を覚え、光兵衛は頭を掻きながら、このメンバーでのこれからの試験への対策を案じた。
ホームレスから始まる現代ダンジョン攻略 @kandoukei
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