第2話:初級冒険者試験
一週間後、自然公園や動植物園などの緑が多く、翡翠川という大河が流れる【江野川】特区。
そこには【
【アリスGUILD】とは
様々なツールや資源の提供やライセンスを取れるまでの訓練支援などを与える見返りとし、
また、
そんな組織の支部は現在、
そんな中で眼鏡を掛けた茶髪茶眼の青年『
「落ち着け、落ち着け俺。クロスボウの練習は十分にやった。あとは実戦で何を残せるか俺次第だ。」
関節部分や胸部腹部に甲冑が着いた緑色のジャージ型の冒険服を着ている彼は落ち着かせようと呼吸するも、逆に過呼吸になり、心臓が落ち着かなくなる。
そんな彼を誰かが心配し、背中を摩り、後ろから語り掛ける。
「そんな小刻みに息継ぎしてんじゃねぇべ。もっと大きく息を吸って、ゆっくり吐くんだべさ。」
正義は言われるまま、呼吸を変えると、リラックスして幾分か落ち着いた。
そして、後ろの誰かは水が入ったペットボトルを捧げ、正義は飲んだ。
「村近くの
「ごくごく、ぷはぁーーー。ありがとうござい…うわぁ!? 誰!?」
「ども、中村光兵衛だべ。よろしくべ。」
「あ、はい。能見潟正義です。今後ともよろしく。」
正義は光兵衛の簡易な服装ときつい体臭を見て、顔を引き攣らせた。さらに、彼の武器が竹槍と草刈り鎌であることに気づくと、農民一揆を勝手に失礼ながら連想させた。
「待ちなさい、そこの貴方!」
そんな二人の前に現れた金髪を白百合の髪飾りでポニーテールした桃瞳の令嬢であった。服装は女性らしくおしゃれな軽装であり、ミニスカートを履いているものの、衣服の裏側に鎖帷子を着て、脚や腕は甲冑に身を包んでいる。
「貴方はヘラさん!?」
彼女の名は『
「お久しぶりです、正義様。ですが、今は挨拶し合うことよりも、先にそこの死に急ぎ無礼者を成敗するのが先よ。」
(相変わらず、自信たっぷりだな…。)
「なんだ? おらに何の用か?」
「貴方、
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