第2話 忘れ物
9時くらいになって、忘れ物を思い出した。俺の空のお弁当箱である。
お母さんに、お弁当を出してって言われるまで気づかなかった。確か、俺はお菓子を買いすぎて持てないから鞄の中に入れるためにお弁当箱を一旦お会計するところの荷物置きみたいな小さいスペースに置いたんだけっけ。
空箱だとはいえ、他人のお弁当箱があるのは不快であろう。
俺は、そう思って隣の駄菓子屋に走って向かった。駄菓子屋は閉まってはいるが、中に灯りがついている。中に人がいることが伺える。
カーテンの隙間から、お弁当はあるかついでに駄菓子屋の秘密はないかな〜っと興味本位で隙間をのぞいてみた。
駄菓子屋の中に俺のお弁当があった。が、どこにも変わった所はないな〜と思い戸を叩いてお弁当を取ってもらおうとしたが、俺は辞めた。
ちょうど、つぼみちゃんが奥の方から出て来て、俺のお弁当に気づいて持ち上げているのだが、俺はこっそりと後ろに下がりつぼみちゃんに気づかれないように逃げ出し家の中に駆け込んだ。
「あれ、お弁当は?」
「え、あ、あ、なんか、居なかったら明日取りに行く。」
「そう?それより、どうしたのそんな汗かいて?」
「ん?あ、あ、は、走ったから。お風呂入って俺寝るは。」
ヤバイ・ヤバイ・ヤバイ・ヤバイつぼみちゃんがおとなしい子とか思ってたけどやっぱりヤバイやつだったよ。俺がカーテンの隙間で見たのはつぼみちゃんの右手に拳銃と左手に人っぽい血だらけの何かを持っていた。
は?ここは、日本だぞ!!拳銃とか人とか殺したりしたらダメなんだよ!!だけど、それをつぼみちゃんがやっているのを見てしまったんだよ。
駄菓子屋だから、モデルガンかとか一瞬思ったけどあれあガチもん。ガチの拳銃だよ。だって、左手に持っている人っぽ何かが動いていそれを躊躇なく右手に持っていた拳銃で撃ち殺していたんだよ!?
は、は、は、ば、バレてないよな。俺が、つぼみちゃんの裏の顔を見たこと。あと、これで謎がとけた。
あの、駄菓子屋は代々殺し屋で生計を立てていたんだよ。だから、駄菓子屋は潰れずに営業していた。
駄菓子屋という肩書きがあれば、なにかと殺し屋として動きやすかったんだろう。俺、バスとか学校でつぼみちゃんと顔を合わすんだけど、生きて俺は明日をすごっすことはできるのだろうか?
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