隣の駄菓子屋は武装をしている。
暁 とと
第1話 駄菓子屋
俺の隣の家は駄菓子屋だ。隣といっても、歩いて5分ほどのところなんだがな。
今となっては、かなり珍しい。俺が子供の頃からあるが全く潰れていない。まあ、いいことだとは思うんだが一つ疑問に思うことがある。ここの駄菓子屋全く儲かってなさそうなんだよ。
俺も何回か、入ったことがあるが店の中は古く多くの駄菓子が安く売られている。普通の駄菓子屋なのだがここは田舎だ。少子高齢化で子供や大人が少なくなり絶対に潰れてもおかしくはないのだが、平日は午後5時から6時まで。土日は午前8時に始まって午後5時に閉店する。
この状況が俺が知るだけでも10年以上続いている。うちの親もそう思っているらしい。どっかで、なんらかの支援を受けているのか俺なりに調べてみたがそんな駄菓子屋支援制度とか見つからなかった。
駄菓子屋をやる仕入れだけで、赤字のはずなんだが。
疑問を抱いてから、俺は毎日駄菓子屋に通い始めることにした。どこにでもありそうな駄菓子屋。いつもお会計をしてくれる人は可愛い俺の同級生JKのつぼみちゃん。
俺とつぼみちゃんは、ここから少し離れた都会の人が多い学校に1時間かけてバスで登校している。
昔は、この村にも学校があったらしいんだけど、少子化のせいで10年前に潰れたらしい。
メガネでおとなしい子って印象が強い。同級生なら駄菓子屋について聞いたらいいじゃないかっと思うだろう。だけど、人見知りなのか話しかけても無視をされる。駄菓子屋について『 駄菓子屋って、そんなに儲かるの?』『つぼみちゃんが駄菓子屋運営しているの?』とか聞くことができない。
こう、疑問が全く解決することができないとなると、モヤモヤして気になりすぎてなかなか寝付けない。だから、ここ最近は寝不足気味である。そのせいで、宿題は忘れるは先生や親に怒られたりと散々な目に遭ったりしている。
もう、こうなれば。俺は強硬手段に出ることにした。お小遣い全部を使い駄菓子屋にあるものを買えるだけ買って聞きたいことを聞きたいと思う。昨日もらい盾のお小遣い3千円分も使うんだ。少しは感謝をして、俺が知りたいことを話してくれるだろう。
俺は早速駄菓子屋に向かって、お菓子屋ノートや鉛筆などを買えるだけ買った。駄菓子屋って、十円の物とか十五円の物とあるので3千円ちょうど購入することができる。
本当は、漫画とか買おうと思っていた、だけど駄菓子屋の秘密がしりたい。だから、なけなしのお小遣いを使ったんんだ。
聞きたいことは、聞かせてもらうぜ!!
「あの、つぼみちゃんはこの駄菓子屋で働いているの?」
コックっと頷いた。そうだ、別に喋らなくてもいいんだよ。聞きたいことだけ頷いてくれるだけでいいんだよ!!
「じゃあ、なんでこの駄菓子屋が潰れないの?何か、秘密の何かでお金を稼いでいるとか?」
「....そんなことないは」
少し、沈黙の後答えてくれた。というか、俺つぼみちゃんの声何気に聞くの初めてだと思う。
意外に可愛い声しているじゃん〜
と思って、なんか満足して家に帰って駄菓子屋で買ったねり飴を食べてしまっていた。
はっ!?つい、声を聞けたことで満足してさらに深く探ろうと思ってたのに。もう、俺にはお小遣い無いしな.....親には『こんなにお菓子買って!!無駄遣いしないの!!』って言われたばかりだからな〜お小遣いの前借りとか出来ないよな〜
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