第9話 居場所
―――――――――大晴のマンションの部屋。
「……。」
「流星。」
「邪魔ならいい。帰るから。」
「誰も居ない。上がってけ。」
「やりたくて来たんじゃない。」
「分かってるから。」
僕は大晴に包まれた…。
「お前なんか嫌いだ!!大っ嫌いだ!!…死ねばいい!!……」
何も答えない。
「なんで答えないの?!なんで?!」
「言いたいことはそれだけか?」
「……ムカつく!!」
「それで?」
「お前なんか嫌い!!大っ嫌い!!……」
「泣くほど俺が嫌いか?」
大晴は全てを受け止めて冷静に僕にそう聞く。
「……ムカつく。」
「もう一回聞く。…俺が嫌いか?」
大晴は少し悲しい顔をした。
「そんな顔すんなよ!!卑怯だろ!!」
「そんなにお前に『嫌い』『嫌い』言われたらさすがに俺でも悲しくなるって。」
「…………」
僕は少し背伸びして大晴にキスした。
「…大好きなんだよ。卑怯者。」
「お前だけ見るって約束するから。だからちゃんとやり直そう…。」
「嘘つき…また居なくなるんだろ。」
「もうどこにも行かない。」
「嫌だ。信じない。」
大晴は僕にキスした…。
「俺にもお前が必要だ。」
「……死にたくなってた」
「わかってる」
「大晴…もう一人やだよ…」
「俺がいるから。これからはちゃんといる。」
―――――――――――――――。
「大晴…」
「どうした?」
「ぎゅってしてよ」
「言わなくてもする。来い。」
事後、肌と肌が触れ合う。
僕は大晴の白くて少し筋肉質な体が好き。
鎖骨がすごく綺麗。喉仏もかっこよくてそこにキスするのが好き…。
匂いも好き…。
「大晴…どこも行かないで」
「大丈夫。行かない」
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