帰還
瞼を上げる。あたりはすっかり西日に包まれていた。
「一件落着だね、居刃!」
こちらを覗き込んだ砥石が嬉しそうに言う。後ろを見ると起き上がった老人を依頼者が抱きしめている。どうやらそちらも無事に目覚められたらしい。
「感動のさなか失礼する。さっそく請求書を書くからお前の名前を教えてくれ」
こういうのは早いほうが良い。あまりぼったくるつもりはないが、ふらふら生きてる身としてはさすがに無料というわけにはいかない。
「えっ、あ、
「いや、残念ながら現金のみだ。」
「で、ですよね〜……」
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