第4話 結・前
僕たちはトナリの乗って来た脱出ポッドを改造して、発進できるようにした。師匠がわざわざポッドのある僕たちの村に出向いてくれた。師匠はポッドの仕組みをあらかた把握し、壊れているところを特定した。それには、ニンゲンの技術に精通していたラジオさんの助けもあった。
「スイングバイ推進するための計算機が壊れてるな、ガカリの計算機が役に立ちそうだ。……ついでに必要ないかもしれないけど、ラジエーターも準備しとこう。あ、それに推進力も当然必要だから……」
僕にとっては、――もしかしたらガカリにも、かもしれない。――理解できないことをブツブツつぶやいていた。僕にできることはパーツをゴミ山から見つけ出したりすることだけだった。他にもツグが出資して石の町でパーツを買い集めてくれたりした。
脱出ポッドを再利用することには、ツグの父さんは反対していたが、(ポッドを記念碑的に扱うつもりだったためだ)ツグの説得により、渋々承諾してくれた。まあ、ツグの、「使わせてくれないなら、勘当するよ」との一声に、震え上がった、というのが実情だ。娘を溺愛している当人にとってはこれ以上効く言葉はなかったに違いない。なんとなく、ツグは無理を通そうとするたびに、その言葉を口にしているのかなぁ、などと考え、ツグの父さんに少し同情した。
ポッドが完成したのは、忘れもしない、トナリが連れ去られたちょうど一ヶ月後だ。
「本当に、師匠は一緒に行ってくれないんですか?」
ガカリは、師匠を最後まで説得していた。
「こんなロートルを頼ろうとするんじゃねえよ。……いい加減師匠離れしちまえ」
師匠はすこし笑って、そんなことを言った。
「それに、ラジオさんもいるし、お前らだけで大丈夫だ」
いつの間にか師匠にも、ラジオさんで定着していた。ラジオさん自身もそれを受け入れていた。
「私で、力になれますかね?」
「なれますよ。コイツら危なっかしいんで、頼みますよ、ラジオさん」
「私も不安だがね……。まったく、生きていたときよりも波乱万丈だよ。もっと死後の世界は安寧に満ちたものだとばかり……。ま、それも、カラダのためだ。高い技術を持つ人間の国なら、新しいカラダも見つかるかもしれないしな……。しょうがない、そう思うことにしよう」
ツグにショルダーバッグよろしく袈裟がけにされてるラジオさんはぶつくさ言っている。そんなラジオさんを見て、僕たちは和やかに笑った。
「それじゃあ、行くよ!」
ポッドは、最初の姿の様相を大きく変えて、まるで竹みたいに細く長く、そして高くなっていた。そのてっぺんにかつてのポッドが配置されてある。
僕の声に、ツグとガカリがはしごを使ってポッドに乗り込む。
「準備はいい? みんな」
「ああ、いいぜ」ガカリはこともなげに言う。
「もちろんよ!」ツグは気合充分だ。
「問題はない」ラジオさんは、いつものように冷静だ。
「それじゃ、発進!」
僕は起動スイッチを入れる。
強烈な振動。
下部ロケットに火が入る。
そして……上昇!
勢いよく振動、そして上昇するポッド。内部に取り付けてある画面から外の様子を見てみた。ツグのお父さんの部下である人たちが、色とりどりの紙吹雪を撒き散らしながら、歓声をあげていた。ツグのお父さんの命令であれど、今回のポッド修理、そして改造に身を挺して働いてくれた人たち。その人達がこうして僕らを見送ってくれるのは感慨深いものがある。
師匠の影がみるみる小さくなる。師匠は少し見届けると、静かに喧騒から離れていった。
この星を出たのは、初めてだ。
小さな頃、この星から逃げたがっていたのを思い出す。
ポッドはだんだん下の方を切り離していきながら、ぐんぐんぐんぐん上昇する。
やがて、僕たちのいたガナン星のまるさを感じられるようになると、場違いだけれど、正直ワクワクした。
「悪いけど、楽しんでる場合じゃねえぞ?」
ガカリが僕の気合を入れ直す。
「分かってるさ」
目指すはトナリ奪還。果てしない旅の始まりだ。
・・・・・
眠る前の時間はいつも、いやな疑問ばかりが浮かんでしまう。それは何度も何度も眠れない夜に考えたものだけれど、答えを教えてくれる人なんて一人もいなかった。
だから考えることなんて無駄だ。そう分かっているけれども、何度も押し返してくる暗い海の波のように、今晩も多くの疑問が私を弄ぶ。
私が子どもの頃、父さんも母さんも優しかったと思う。
だけれど、いつしか、母さんは私を目の敵のように扱いだして、手錠をかけて狭い部屋に幽閉した。
いつからだろう。母さんが、自分のことを虐げるようになったのは。そしていつからだろう
、自分の事を役立たずだと責めるようになったのは。
この国が良くない方向にいって、亜人の使用人たちは追放され、どんな末端の人間ですら純人間を雇いだして、私を迫害するようになったのは、母さんがおかしくなってからの話だった。
父は王、母は女王、そして人間優生主義のこの国。そんな状況で、どうして父は亜人である私の本当の母と一緒になったのだろう。
アトメさん。私を身を挺して助けてくれたお世話係の人間。そればかりではなく、彼女は物心ついたときから一緒にいてくれた。彼女はどうして、私を助けてくれたのだろう。どうして、アトメさんは死ななければならなかった? そうするまでの理由が、私にはあったのか?
そして、ヒロ。
ヒロや、ツグや、ガカリ。一ヶ月ほど経ってしまった今でも、彼らの顔はありありと思い出せる。彼らと過ごした時間は、短かったけれど、本当に楽しかった。自分にはこんな感情があったのか、そう自分の意外性にも驚いたし、彼らが生き生きと過ごしている様子を見て、私もこうなりたい、と願った。
そういえば、ヒロ、優しかったな。ガカリは初対面ですっごく怖かったっけ。ツグはまるでお姉さんみたいに、私のこと、可愛がってくれた。
彼らとの思い出を反芻していると、別れ際の彼らへの仕打ちを思い出す。父さんの部下にテーザー銃を撃たれて倒れた三人。苦痛の表情が忘れられないでいた。そして、彼らに駆け寄るでもなく、父さんの部下に言われるがまま連れていかれた自分の弱さも。
私がいなければ、みんなは傷つかなかった。
私がいなければ、アトメさんは、死ななかった。
「トナリ様はな、存在を許されてないんだよ」
あの時の言葉が、彫ったみたいに体に刻まれている。
ヒロの家に匿われたとき、何も言わずに出ていけばよかったのではないか?
私はアトメさんの誘いを断って、逃げ出さなければよかったのではないだろうか……。
私はどうすればよかったの?
わからない……。
「わからないよ、アトメさん……」
「そんなことはないよ、トナリ」
突如声がして、目を開ける。
気づくと私は灰色の世界にいた。中空に浮かんでいるようで、沈んでもいるような。どっちが上かもわからない。首元が光っているのに気づく。
私は、服の下に隠すように掛けているペンダントを取り出すと、それは声を発し始めた。
「トナリ、あなたは分かっているはずだ。あなたは本当は自由の精神の持ち主だから。どこへでも飛び立っていけばいい」
「アトメさん……」
それはアトメさんの声だった。いつか、私を助けてくれたアトメさん。
私はいつの間にか、ぼろぼろぼろぼろ涙を流していた。
「ア……アトメさん……死んじゃったんじゃ……」
「死んじゃったからこそね、今こうして話ができてるんだよ」
アトメさんは柔らかな声でそう説明する。
「どうして、アトメさんは死んじゃったの? いつの間にか、あなたがいなくて、私……」
心細くて、と言葉をつなげようとしたが、声にならなかった。
「私はね、ポッドの中で、呪いを受けたんだよ。女王の呪い。それで死んだんだ。あっけなくね……。それでも、あなたのペンダントに私が残ってたみたいだ。不思議だね……。こんなことも起こるもんだね」
朗らかに、そしてすこし笑ったような声を出す。
「そうだったんだ……」
間が開く。私はアトメさんにいろいろ聞きたいことがありすぎて、なにから聞けばいいのか分からなかった。
「ごめんね……」
「? 何がだい?」
「私のせいで死んじゃったんだよね? ……私を助けなければあなたは今も生きていた。……そうでしょ?」
そんな私の謝罪を、アトメさんは優しく否定した。
「そんな仮定は無駄なことだよ、トナリ。あなたが大人になるみたいだって分かってから、もしくは小さいころ、お世話係に任命されてから、こうなることは決まっていたのかもしれない……。そう思うよ」
「そうかな……」
「そうだよ。決まってたんだ。だから、後悔しないでほしい」
「……ねえ、大人になるみたいだってさっき言ってたけれど、それって……何なの?」
「そのまんまの意味だよ。脱出する前、あなたは幼体から成体に変化する兆候があった。だから、大人の体で、飛び出していければいい、そう思ったんだ。逃げた先で、ね。だから、あなたを逃がしたんだよ」
「……大人になるってこと、よくわからない」
「自由になって、自分で選択するってコトだよ」
アトメさんはそんなことを言った。彼女は、よく、いろんなことを私に教えてくれた。私がよくわからなくって、困っていると、「そのうち分かるようになるよ」と優しく微笑んでくれた。私は懐かしかった。
「やっぱり、よくわからないや……」
私はこれ以上心配かけさせないために、うるんだ視界の中、微笑みをアトメさんに返す。
「……こうやって話していられるのも、あまり長くはないみたいだ」
「え? なんで!? もっとアトメさんと話したいよ!」
「聞いて、トナリ。あなたは私がさせたかったから飛ぶんじゃない。自分の意思で自由になりなさい。――いいね?」
そう言うと、ペンダントの光はしぼんでいく。
「え? やだ! やだ!! もっとアトメさんと一緒にいたい!」
「……大丈夫、あなたにはもう、ヒロ達がいるだろう……?」
「ココにはいないもん! 消えないで!」
「あの子たちを信用するんだ、トナリ……。それじゃあね」
「アトメさん!!」
光は、完全に消滅していた。
気づくと、私は天蓋付きのベッドの上にいた。ふかふかのクッション、枕元には花の束。その柱には手錠の鎖の先がつながっていた。これが私の最大限の世界。私は現実に戻った。
シーツをこれでもか、と強くつかんで、枕に顔をうずめて、私は泣き叫んだ。
どうして、私はここに生まれてしまったんだろう……。
ヒロ達の星に生まれることはできなかったのかな……。
私は、私として生きることはできるのかな……。
それに……。
「そんな仮定は無駄なことだよ」
「自由になって、自分で選択するってコトだよ」
アトメさんの言葉を反芻する。
そうだね……アトメさん。
気持ちの整理がついた。嗚咽を止めると、どこからか、シュル……と微かな音がすることに気が付く。白くて細い、光の束が私の周囲を包んでいた。
私は大人になるんだ……。そう直観があった。アトメさんとの最後の会話を思い出す。
私は決断する。
もう二度と泣かない。悲しんだりしない。
そして。
私は、飛ぶ。飛んで自由になる。
自由に羽ばたいて、そして、何も束縛のない、宇宙を旅する星になろう。
そして、無数の光の糸が、私を完全に覆った。
どこからか、「それでいいんだよ」という声が聞こえた気がした。
・・・・・
「おそらく、この近くの惑星のはずなんだけれど……」
僕たちは今、迷っている。トナリの脱出ポッドが落ちてきた弾道を、目撃証言からおおよその方向をラジオさんが計算してくれて、それと師匠の遠い過去の話を合わせて、ある一つの星系にまでニンゲンの国の位置を特定できた。僕らはその星系にたどり着いて、その中の一つの惑星の衛星軌道に乗っている。
「なんにも、それらしいモノ、見当たらないじゃない!」
僕は、ツグのつんざく罵倒を聞き流した。
「それでも、この星系で会ってるはずなんだ」
師匠が、トナリの言葉は、この星系に属していた古い言語に似ていた、と語っていた。
「せめて、ニンゲンの国から出ている信号かなにかををキャッチできればいいんだがな……」
ラジオさんはぽつりとつぶやく。
「それらしい信号、なにか掴めないの?」
「いいや、なにも……」
――沈黙。
「私はいやよ。このままスペースデブリになって永遠に宇宙をさまようのは。ヒロ、ガカリ、なんとかしなさい」
「分かったって……」
ツグの気持ちも分かる。なんたって、この星系までは順調な旅だった。だけれど、ここにあるに違いない、そう思っていた矢先、何の手掛かりも見つけられなかったからだ。このあたりの星を巡ってはウロウロして、三週間ほど経つ。じれているのは僕の方もだ。
「あーもう! 適当に動かしときゃなんか情報拾うだろ!」
ガカリはツグに――ツグがかけているラジオさんに飛びかかり、ガチャガチャダイアルを動かし始めた。
「おい! やめろ! 変に私のカラダをいじるんじゃない!」
「ちょっと! いきなり抱きつかないでよ!」
ツグが抗議する。
「抱きついてなんかねえよ! 人聞き悪いな! あとラジオさんは感覚なんてねえだろ!」
「無くても不快なものは不快だ!」
三人がぎゃあぎゃあやっているのを見て、僕はため息をつく。大丈夫なんだろうか…こんなんで。
唐突にラジオさんが言う。
「おっと……適当に弄ったのが功を奏したのか? ……なにか信号が来てるぞ」
僕らは期待に身を乗り出す。
「……ザザ……聞こえるか? ……すぐ近くまで来てるんだろ? ……ザ……トナリの協力者、蛮族達よ……」
「この声は……」
「トナリをさらった奴!」
フードを被った男の声だった。
「まだ俺たちの邪魔をするのか!!」
「言っとくけど、尻尾巻いて帰ったりしないわよ!!」
血気盛んな二人をなだめて、僕は言葉を続けた。
「なんのつもりだ? どうして、また僕たちに接触するんだ……」
僕のその言葉に、ラジオさんから発せられる返答は理解しがたいものだった。
「俺たちの国に特別に案内してやる」
「待て、一体、なんのつもりだ?」
「不満か? 利害は一致してるんだがな…」
利害…。この人に利益があるとは到底思えなかった。
「……僕たちをニンゲンの国に案内して、お前に何の得があるんだ」
男は僕の質問には答えず、こんなことを語りだした。
「王は……トナリは自由になってほしい、と、そう考えている」
「自由? お前が連れ戻したんじゃないか!!」
僕は怒って、言い返した。
「私は王派だからな。王の意見には従うのみだ」
「王様はどうして僕たちを助けようとしてるんだ? 前はトナリを連れてったのに……」
「話を聞いて、お前らにならトナリ様を託してもいいと考えたのかもな……。まあ、私が王の考えを想像するのは無駄なことだがな……それに」
「それに?」
「自由になってほしいと考えてるのは……この国にかもしれないな……」
男は、そんな言葉を吐く。僕たちが何も言えないでいると、ラジオさんは、「思ったより、ニンゲンの国は危ない状態なのかもしれないな……」そう呟いた。
「……クソ、なんで蛮族なんかにこんな話をしちまったんだ……。まあいい、モニターを見てみろ」
僕たちは言われたままにポッド内のでかでかとした画面に目を向ける。船外の、どこまでも空虚な宇宙が映されていた。
画面の中央に小さな点があった。それは数ある星々のうちの一つかと思われたが、徐々に大きくなる。そして、その点はまるで花が開くかのように、広がっていき、最後には一つの巨大な、宇宙を浮かぶ城が現れた。
それはまるで無限に増築されていった建物のようにランダム性を感じる一方で、ただ、白一色のみの色彩が、それに秩序を与えていた。
僕たちは唖然とする。
「見えたか? そちらにこの国のカモフラージュを突破し、認知できるキーを送った。これでおまえたちはこの国に入れるようになった……。検討を祈る」
男が尾翼の下の方に回れと言うのでポッドをそちらに向かわせる。
その付近に着くとモニターに排気パイプの間から覗く男の顔が見えた。そっちにポッドを近づけるような合図をしている。
フードを外した姿で城の淵に立っていて、凛々しい顔をした若い男だった。以前はフードをかぶっていたので、今回がニンゲンの顔をはじめて間近で見たが、感慨はなかった。
ガカリがポッドをきわに固定し、入り口を開ける。
「気を付けろよ、落ちたら惑星の重力に引っ張られて、真っ逆さまだ」男が言う。
入り口と城の間の隙間は三十センチとなかったが、ツグの足を震わせるには充分だった。
この城は一つの惑星の衛星軌道に乗っているらしい。そして、近くの星の住人達に城の位置を悟られないように、ステルス機能でカモフラージュしている、といったことを案内がてら僕たちに教えてくれた。
男はこの城について、色々な事を教えてくれた。
曰く、この城で最新技術が実現可能になるらしい、とか、ニンゲンの中でも、淘汰され始めているらしい、とか。ニンゲンの中でも優れた者を集めているという動きが城の中でもあるようだ。そして、
「トナリ様は、蛹になったよ」
「サナギ……? それって、つまりどういうこと……?」
それについてはラジオさんが補足してくれた。
「虫の中には、自分を硬い殻で覆って、その中で大人の体へと作り変えるんだ。その段階のことを蛹と言うんだよ」
「大人の体、ってことは、トナリ、とうとう飛べるようになるってことか!」
「そうね、そしたら、後はここから出してあげるだけね」
そんな僕たちをよそに男は沈黙して、
「……そんなにうまくいくかね」
そう言った。
「なんだよ! トナリを助けたいのか助けたくないのか、どっちなんだよ!」
ガカリが大きな声を出す。
「……まあな」
男はなにか言いかけたが、その程度に留めることにしたようだ。
・・・・・
私は名前を剥奪された。
剥奪されたと同時に、人権も無くなった。
私は、亜種族あふれるこの宇宙で、人間として生きることに誇りを持っていた。亜人類のオリジナルである、人間の種族であるということに。
そして、そんな誇りある人間たちの国に生きていられることを至上の喜びとしていた。
なんとも、能天気な話だ。
私たちは誇り、という曖昧な尺度に保たれて生きていた。この国が徐々に腐っていることにも気づかずに。
女王は私たち人民を軽視した。かつて、人間の星が滅亡してから、人類は皆助け合って生きてきたというのに、女王は、ここを自分の思想の体現だと言わんばかりの政治を敷いている。この国は本当のディストピアになろうかという瀬戸際だ。
曰く、この国は人間だけの為の星でなければならない。
曰く、能力が劣り、仕事に就けない者には人権はない。
曰く、人権が無い者は追放しなければならない。
――曰く、この星の存続に関わるのでそのような者たちが留まるならば処刑もやぶさかでない。
この国から追放され、また、見放して出ていった人類は見世物にされるために攫われることもあるという話も聞く。そんな残酷な宇宙にどうして飛び出して行けようか。私たちは生涯、この国から出ていったことも無く、外で生きていく術もない。
かつて、亜種族たちと家族を持った者達。そして、人権を剥奪された者達、虐げられ、追放されかけている者達。
私たちは今、反旗を翻そう。
そして、暴虐の女王を打ち倒すのだ。
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