第8話 剣術の才能
ソードマスターは先ほどまでの軽快さは消え、殺気を纏っていた。
何回やっても、この変化にはびっくりする。
ソードマスターはそのまま元いた場所から消え、いつの間にか自分の目の前に来ていた。
魔力をこめ、攻撃をかわす。しかし、すぐに次の攻撃が来たため今度は剣を使ってかわさず、横によける。そのまま転移魔法を使ってソードマスターの後ろにつくも、やはり反応が早い。ソードマスターは剣を回すようにしたため、一気にしゃがみ突く。しかし、それもかわされた。
二人は戦いながどんどん笑顔になっていく。お互いがお互いしか見えていない、戦友同士の戦いのような雰囲気を纏っており、楽しそうだ。しかし二人の戦いが見えるものならば、そのスピードや技術の高さに呆気にとられるだろう。
そのまま数分間戦いは続くが、今回は引き分けにて終わった。
ソードマスターの剣先はフォルテの脳の近くまで来ており、フォルテの剣先はソードマスターの心臓部の近くで止まっていた。
『今回は引き分けか。1000敗999勝1000分。まぁまぁだな。それにしても・・くくっ。お嬢ちゃんはどんどん強くなるな。』
「ソードマスターもね。動きのキレが前よりあるわよ」
『くくっ。いやー言うねー』
「じゃあ私、ギルドに行ってくるから」
『おう、また勝負しようぜ』
『いってらっしゃい』
少年とソードマスターに手を振り、ギルドに転移する。
「いらっしゃい。フォルテちゃん。」
「よお、白い悪魔さんよ。今日は何しにきたんだい」
「ちょっと、申請に」
「今度飲みにいこうぜ」
「今度ね」
そんな会話をしながら受付へと向かう。
あれから私は、どこのパーティーにも属さず個人として依頼をしていた。
しかし友達はたくさんできたため、よくこうやってご飯に誘ってもらえる。
「こんにちはフォルテさん。今日はどのような依頼をいたしますか?」
「こんにちは、リリーさん。今日は依頼っていうか、大会申し込みにきたんです。」
「それじゃぁ、剣術大会に出場するんですね」
「はい。お願いします」
そのまま、申請をすませギルドを出る。
剣術大会か。頑張るぞ。
白い悪魔の楽しき人生 片栗粉 @andoroido2123tukareta
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