森への到着
ガニアン卿が前衛部隊というか、自分の兵を指揮して前衛として先行する中、いよいよテールが自身の部隊を出撃させようとしており、僕に声をかけてきた。
「それではニック様、私も出撃して参ります。我々の兵が全員陣を出てからニック様もご出撃ください」
「うん、気を付けてねテール」
「ええ、ニック様のお手を煩わせぬよう力を尽くします!オリビア、コール、ニック様を頼むわ!」
「「はい!」」
オリビアとコールが揃って返事をすると今度はテールはゲインにもお願いしていた。
「ゲイン、才能はあるけどオリビア達はまだ経験もさほど積んでいないから上手く支えてあげてね」
「はい、ニック様をお守りし、お若い2人の戦いを補佐してみせましょう」
「頼むわよ、それではニック様行って参ります!」
テールも出撃し、テールの兵も続々と陣を出ていき、テールの兵が全て陣から出撃するとゲインが僕に対して出撃の準備を促す。
「ニック様、テール様の兵はすべて出撃しました、我々も準備をしましょう」
「よし、みんな準備を頼む!」
「はっ!」
僕が指示を出すと出撃の為の準備が行われていく。僕、オリビア、コールの馬も用意され、僕達は馬に乗り、僕の馬はゲインが立ちながら引き、出撃の掛け声を行う。
「ニック様のご出撃だ!皆の者!エイエイオーーー!」
「エイエイオーーー!」
「さあ、ニック様参りましょう」
「うん、魔物を討伐し、この領内に平穏を取り戻す!皆の者行くぞーーー!」
「オオオオオ!」
全員が僕の掛け声に呼応し、魔物が潜んでいる森へと進軍していく。少しづつ森に近づいていくと、魔物の死骸があちこちに見られ、同時に兵の遺体も目にする!
「……!」
「……ニック様、彼らはガニアン卿の兵のようです、後で手厚く弔いましょう」
「……ああ……」
「ちくしょう……お前達の仇は俺が取ってやるからな……」
「コール……」
これが魔物の討伐か、多分僕達が来る前にも犠牲者は出ていたんだろうな、コールも悔しそうだな。今はガニアン卿の部下だけど、将来的には自分の部下になっていたかもしれない人が殺されたわけだしな。
僕達はとりあえずこれ以上の犠牲者を出さない為にも早く魔物を討伐しないと、そう思っていると森の前まで到達した。
「ニック様、森の中では馬での移動は難しいのでここで降りましょう」
「そうだな、前衛部隊の馬も木に繋いでいるし、僕達の馬も繋ごう」
僕らも馬を気に繋いでから、森の中へと突き進んでいった。さあ、どんな魔物が待ち受けているのか?
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