隣の席の女の子
幽香との楽しい週末を終え、登校日となってしまった
ちなみに幽香とはクラスが違かった
運が悪いなぁ……
でも、お昼は一緒にすることを約束した
「──それでは、自己紹介!まず隣の席の人としてねー!」
何度も言おう
ボクはコミュ力が低い
隣の席の人……あっいたいた!
黒髪のツインテールだけどどことなく暗い雰囲気を漂わせている女の子
言っちゃ悪いけど雰囲気が……地味子なんだよね……
ま、まぁボクも地味な方だし?
親近感湧くなぁ……
「えっと、かわいい、女の子、だね、よろしく」
あっ、別の人としてる、まぁ、ボク優しいから終わるまで待ってあげよう!
にしても、なんて話しかけようかな……?
ボク、よくわからないや!
「あの、えっと?反応してもらえなきゃ、困る、よ?」
「ん?ボク?」
「うん、あっごめんね!わたしなんかに話しかけられて迷惑だったよね……」
ん?ボクって男だよね?
うん、ついてるし、男、うん、ボクは男
「ボク、男だよ?」
「へっ!?そうだったの?それで女の子なら普通科にいちゃいいレベルじゃないって!あ、君のこと馬鹿にしたつもりはないよ、ごめんね!」
この女の子、見た目と雰囲気の割によくしゃべるなぁ……
にしても、また女の子と間違われちゃった……
幽香と遊びに行った時も男からナンパされたんだよなぁ……
まぁ、幽香と会う前だったからなんとかできたけどね……
うん、ちょっとイラッとしたから煽ってやる!
「あららぁ、ボクのこと女って間違えちゃった?残念、ボク男なんだ?ボクと百合百合したかったの?ざぁんねん、できませぇん」
「え、えぇ……」
「あららぁ〜こんな『些細な事』で悲しんじゃったの?」
ボクは自分でも初対面の女の子とここまでお話できることに驚いているよ
何せ、煽ってるんだからね
「わ、わたしの名前は……」
「よくしゃべるね」
「え、えぇ……なんでぇ……」
さすがにいじめすぎちゃった?
ま、まぁボクは陰キャだし?人と喋るの慣れてないし?
しょうがない?ってとこも?あるけど?
「うぅぅ……」
やば、やりすぎちゃったかも……
ど、どどどどうしよう……
落ち込んでる女の子慰める方法なんてボク知らないよ!
でもボクがやっちゃったことだから、どうにかしないと……
「だ、大丈夫……?」
「へへっ!もお平気!あれ?心配しちゃった?あれれ?」
こ、こいつ!
さっきのは全て演技だったのか!?
ま、まぁ?だ、騙されてなんかいないけど?
「ねぇ、キミ、こう見るとすっごいかわいいね、わたし女の子だけど……」
「も、もうやめて、あ、あやまるからぁ……」
ボクの醜態を見ないでくれ……
「あ、わたしの名前は月白小春!《つきしろこはる》よろしくね!」
「……ボクの名乗らなきゃダメ?」
「え、うん……」
「ダメ?」
「くっ……!」
ふふん!昔鍛えた上目遣い!
ここに来て役立つとは!
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