第25話  「魔道具と雑貨・服の店 キャリーズ パミュ」





俺達は、服屋を探す。


 話しながら歩いてると、大きな看板。


 大手のチェーン店を見つける。


「魔道具と雑貨・服の店 キャリーズ パミュ」


 この村にも進出してきてる。


 (...だからの商業ギルド...なるほど...。)


『ここは、どう?』ジュリが並ぶ服を、ウィンドウショッピングする。


『ここで売ってるかにゃー?僕の服......。』アリーは、不安そう。


 (...えーーーー!アリーって一人称僕っ子な...。)


 ちょっと驚いてると、


『あたいの好みと違うから、じゃないわねん。』


『とりあえず入りましょう......。』


 (...離さないのね....お2人さん...。) 


「テント」を、こんなところで、「張ってください」する俺。


左右に挟まれて店に入る。ジュリとアリーも入る。


店を見廻す。かなり広い。


『いらっしゃいませ。』お洒落な女性店員さん。


『獣人用の服って、ありますでしょうか?この子のなんですけど。』

 アリーを前に押し出して、”いい子いい子”と、するジュリ。


『僕の服は、ある?できれば、オーバーオールが欲しいにゃ‥‥。』


『か・可愛いいーー!!』店員さんがアリーに歓喜。


『オーバーオール‥‥あるわよ。こっちに来てくれる?』


ジュリとアリーは、お洒落な女性店員さんに、連れられて行く。


パメラがやっと、腕を離して1人で、店内を見て周る。


ボインに押し当てられながら、アカリと見て周る。


 (..デス姉さん.....嬉しいんだけども...。)


『どうかしらん?ゴクちゃん?』パメラが、甘えるような声を出す。


 レッド・バードの羽が、スパンコールのようになってる、

 超ミニの胸開きワンピースを持ってきて、身体にててる。

     

『これ‥流行りなのね‥‥これもどうかしらん?』なまめかかしい声。 

(...「流行りのOバック」タグが付いてるわん...これでゴクちゃんを..。)


顔に血が昇る。

    

『い・いいんじゃないか‥ ‥サイズも‥ ‥色も。』吃る俺。


(..大人セクシー.....お尻の所.....O....開き... ...ん?...。)



『ちょっとーおねいさん‥あたい試着したいんだけど‥。』


 それを聞いて、アカリが腕を離して、自分の服を探しに行く。


 綺麗な女性店員さんに連れられ、パメラは、試着室へ。


さっきの店員さんと、ジュリとアリーが、一緒にこっちに来る。

 茶色のデニムのオーバーオールから、

可愛いい尻尾が、”フリフリ”してる。


『どうにゃ?』アリーが俺に、見せにきたよの顔。


『いい..。』俺は、アリーの頭を1度撫でる。


(..可愛いいし...似合ってるぞアリー...。)


『ジュリねぇのお洋服は、僕が選んであげるにゃ。』

 店員さんとジュリも、”ニコニコ”で、”いい子いい子”してる。


また3人で、探しに行く。俺は、1人で見て周る......。

ブルゾン、スラックス、シャツや靴‥‥。

「時を刻む魔道具」や、「アイテムボックス」‥‥。品揃えが豊富だ。

ショーケースづたいに見て周る。

前にセクシーコーナーがある。目のやり場に困り、離れようとする。

背中に”ボイン”と当たる感触。

押しやられ......そのままセクシーコーナーへ。


『殿方の趣味が‥わかりませんわ‥‥教えてくださる?』

 (...デス姉さんの連発デス...。)

        

 顔に血が昇る。 『あ・あの‥俺‥。』 (...恥ずかしーー...。)


『リーダー様の好きな色に、染まりますわ。”うふ”』


 (...うふ....じゃないでしょ.....うふじゃ...。)


『い‥いや‥あの‥お‥俺は..ふ・普段‥黒‥ばっかりだから‥。』吃る。


『黒ですか‥‥沢山持ってますわ。この間、履いていたブルーのは?

 お気に召しませんでしたか?それともお会いした時の赤の?』


(...意識が飛びそうなぐらい......心臓破裂だ...。)


『‥何‥色で‥も‥お・お似合い‥です‥‥。』超極小声の吃り。


『あら嬉しい‥‥適当に見繕ってきますわ。』喜び勇んで、見に行く。


(...死ぬな.....いや死ぬね!!...。) そこで呆然ぼうぜんと立ってる。

     

(...ほぼ半死状態...。)   『彼女さんにプレゼントですか?』

ここの店員さんは、綺麗な女性が多い。


聞かれて『い・いえ‥。』  顔にまた血が昇る。


何枚かのセットらしき、セクシーを従え......手に持つアカリ。


『これ欲しいの‥。』綺麗な女性店員さんの目の前で、見せる。


『彼氏さんのお好みは、‥‥派手目の色のTなんですね。

 今‥流行りのOもお勧めですよ‥‥。

 サイズがすごいですね‥上は、Fカップ。下は、M‥。

 上は、もっと大きくても‥大丈夫そうですが‥割とぴっちりが?』


『そうなんです。殿方は、赤や黒が好きと聞いていましたけど‥

 うちのは、‥ブルーもお喜びになるので、ぴっちりが。”うふ”。』


(...仮死状態に陥る......うちのは?...。)  顔面が噴火した。


俺の顔を見て、『うらやましい....素敵な彼女さんですね。』

 ”ニコニコ”してる綺麗な店員さん。


『試着してみますか?良かったら...彼氏さんも‥‥。』爆弾投下。


『ええしてみますわ。”うふ”』つやのある声で、微笑むアカリ。


 (..何回目のデスですか?...「メガ・エクストラ・ヒール」を...。)


 ボインに押し当てられながら、腕を引っ張られ、無理くり拉致られる。

 試着室の前に連れてこられ、

”ジャー”とカーテンを、開けて入るデス姉。


 ただただ‥呆然と立ち尽くす.....。綺麗な女性店員さんと並んで。


隣の試着室から『似合ってるにゃ!流行りのこの紫を付けてみるにゃ!』


『わたしに似合う?....。緑とか青が好きなんだけど...。』

  

どうやら隣では、アリーとジュリが試着中。

カーテンの下から脚が見える。


”ポトッ”と2つの白い半月が、試着室の外の床に転がる。


”ジャー”と、半分開けてアリーが拾う....。目が合う。『見たにゃ‥‥。』


『い・いや何も‥。』隣の店員さんは、『よくある事ですよ。』


(...ジュリの胸はこれか.....だからか...。)


 その声を聞いた......試着室のジュリは、中で叫ぶ。


 『このっ! 変たーーい!!』(...超恥い..見られたくなかったのに...。)


 (..いやいや不可抗力...不可抗力...だって....俺は..。)


 ”ジャー”っと同時に、2つのカーテンが開く。


『何事ですか‥‥?』アカリは、はち切れんばかり、ぴっちりの、

流行りオレンジのセクシーレースの上下。”瞬死”「メガデス」をかける。


『あら‥‥ゴクちゃん、後ろのファスナーあげてくれないかしらん。』

 後ろを向き、綺麗な背中の黒セクシーバンドと、

桃さんが「こんにちわ」してる、Oのレースが....。丸見えのパメラ。


鼻から”ツーーーー”と...流れるものを感じる。ふらっとして、

 

そのまま後ろの壁に、”ガン”と頭を打つ。壁にもたれ掛かりながら...。

     

 意識が軽く飛び、ずり落ちて、腰を落として”ドン”と、座る。


 横の店員さんに『大丈夫ですか??』 うっすら聞こえる。


『ゴクちゃん‥‥。』(...刺激が...強過ぎたかしらん...。)

 パメラが鼻の下を、ハンカチで拭いてる。


『‥ゴクトーにぃ‥しっかりにゃ‥。』アリーに揺らされる。


『ちょっとーーー変たーーい!!起きなさいよーーー!!』

 (...またネーと...パメラさん...みて...もうー!!...。)ジュリに喚かれる。


『リーダー様 ‥‥お・き・て・‥”うふ”‥。』

(...やったわ...全身....お見せ出来たわ...。)

耳元でアカリに......囁かれてハッキリ覚醒。


『ああ‥‥。』目を開けると、皆、もうちゃんと服を、着ていた。


起きあがろうとして”クラッ”と。デスボインに、顔を押さえつけられる。


 (...今...瀕死なのに...今度は「ダイ」ですか...。)


顔を離すと、また顔に血が昇り、”ツーーーーー”。出血大サービス。


『ゴクちゃん!!』鼻の下を、またハンカチで拭いてくれる。

(...アカリちゃん...やるわね...負けないわ...。)


『あ・あ‥ありがとう。』パメラを見て、立ち上がる。


『このっ!!ど変態!!ネーも!パメラさんも!甘やかしすぎ!!』

 (...また...ネー の胸で...もう!!…。)


(...ジュリさんや.....だから.....不可抗力だって...。)


 

『だいじょぶにゃら‥‥行くにゃ!! 僕達...流行りの服、

もう買えたにゃ。金貨も払ったにゃ!!』アリーが勇ましい。


『ゴクちゃん‥‥もう平気?』(...うぶね...可愛いわん...。)        

       

伸びきった鼻の下を、何度も拭いてくれるパメラ。


『もう大丈夫だ‥‥行こう。‥‥ギルドに。』

 落ちてるテンガロンを、被り直す。


「魔道具と雑貨・服の店 キャリーズ パミュ」

 

俺は...鼻血を拭いてもらいながら....。後にした。


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