第2話


その日の夜。




映画やドラマで恋人役やってもらう男たちはみんなイケメンだよな。


僕は全然違うし。


円さんが恋人役をやってくれるとも限らないし…。




勇気を絞って僕は円さんに連絡してみた。










僕はホモではなくて女子が好きなこと、ホモのイメージを払拭したいから恋人役をやってくれないか?




その旨を伝えたつまり。




返ってきたメールには






「タダじゃやらない、何を演じるかによって値段も変わる、期間は三日間」




円さんらしいと思った。




でも他にやってくれそうな女子いないから、お願いすることにした。














まず僕がお願いしたかったのは、定番中の定番




「一緒に帰る」




だ。






円さんに伝えたら5000円と言われてしまい、値下げをお願いしたら、






「じゃあやめる」




と言われてしまったから仕方なく5000円払う約束になった。
















翌日学校。




学校が終わると僕は円さんに5000円払った。




そして手を繋いだ。




女子の手を繋ぐなんて初めてだ。




始めてがこんな形で手を繋ぐなんて自分情けない。




学校中のみんなが僕らを見てコソコソ話ししている。




でも円さんはちゃんと恋人役をやってくれた。




もう学校を出て誰もいない所に着くと円さんは






「もういい?」






と言い






「はい」




と僕は答えた。






「明日はなに?」






と言われたから、




「一緒にお昼休みお弁当を食べて欲しい」




とお願いしたら7000円と言われた。




僕のお小遣いがなくなる…




でも円さんはうまく演じてくれるだろう。

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