第17話 空の戦い(前編)

マーシャリアン歴

元年の7月4日 

新国家・タラーナ・パメラン魔導連合王国、

王都・マーシャリナ(旧中央難民避難所)

午前9時45分頃


【注意】


今回は僕の視点ではなく、戦いが終わった後、聞いた話と自分の目で見た話しをする。


【本編】


突如、目の前に現れた300騎以上のワイバーンに乗った騎兵に艦橋にいた全員が驚いた。


「艦長!!敵襲!!」


副長のシガメツ・カズメ中佐の怒号が飛んだ。


「結界発動せよ!!」


「了解!!」


「マヅオケ少佐、撃ち落とせ!!魔法砲で撃ち落とせ!!」


艦長のクシヤメン・チズエ大佐が命令した。


「了解!!」


砲術長であるマヅオケ・アシェミ少佐が答えた後、パネルで操作をし、一気に魔法砲が発射した。

数10騎が火に燃えて、地面目掛けに落ちていった。


「飛行戦闘部隊、ハヤブサ隊、出動せよ!!」


クシヤメン大佐が再び命令をした。


ゴンドラの下が開き、50名ほどの戦闘員が猛スピードであらゆる方向へ飛んで行った。

全員が魔法科学で作られた飛行パックと小型魔法砲、飛行専用のヘルメットのような兜、鎧と日本刀によく似た2本の刀を装備していた。

彼らはサンノモト皇国きってのエリート部隊であり、無敵の飛行戦闘隊だった。


「私も行きます、クシヤメン艦長。」


サンノモト皇国の勇者である、黒岩弥生が艦長に伝えた。


「わかった。許可する。」


弥生がすぐに格納庫へ向かい、装備を身に着けた後、落下口から飛んだ。

チューウェン労働者連邦人民騎兵団のワイバーンで空が埋め尽くされていた。


弥生目掛けに5騎が飛んできた。

全員はほぼ同時に小型魔法砲を発射し、その魔法ビームが弥生を標的にしていた。


弥生はまったく慌てていなかった。

彼女の動体視力からしたら発射された魔法ビームが遅く、かわし易いものだった。


攻撃してきた騎兵が気づかないうちにワイバーンごと、弥生の日本刀で小間切れにされた。

弥生が騎兵を切った感触で違和感を覚えた。


「人間じゃないな。」


一人でつぶやいた後、大きな黒いワイバーンに乗っていた指揮官らしい騎兵が彼女の前に現れた。


「お気づきですかな、黒岩弥生殿?」


弥生は驚いた、この高度でもハッキリと声が聞こえた。


「自動人形(オートマトン)か?」


「違うよ、わが国の人民騎兵団の騎兵は全員、人形の体に脳を入れた、無敵の超人だ!!」


「魔法科学の人体実験か?」


「発展するため、無敵な強さを得るためさ、そして死ね!!異人種混じりの皇国の勇者め!!」


「御託はいいから、名乗れよ、貴様。」


「チューウェン労働者連邦人民騎兵団、団長のモン・クンエイだ!!」


団長が名乗り終えたところでいきなり頭が胴体から切り離された。


「遅いんだよ。」


団長が乗ってった大きなワイバーンも翼が切り落とされ、地面へ落ちていった。


弥生が落ちていく団長の頭を片手で拾い上げ、顔面を殴った。


その顔面は脆い仮面のように簡単に割れた。


人間の神経と目、様々なゼンマイと歯車が露になった。

その中に容器に入った人間の脳と魔石があった。


弥生は何の迷いもなく、容器を取り出して、脳をつぶした。


「こうなったら、これは慈悲だな。」


彼女が団長ことを哀れだと思った。


弥生が団長だったものを捨て、再び戦火へ身を投じた。


次回:空の戦い(後編)

日本語未修正。

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