カラコン

友人A B C は、ABCだけを会話の前に付けて、自分は私で表記します


これは、大学の食堂で昼食を取ってる時の話です


A「午後からすぐに抗議ある?」

と対面に座る友人Aが質問してきた

私「一時間は空くね」

B「右に同じ」

C「前に同じ」

B「前に同じは、聞いたことないな」

そんなどうでもいい返答をしていると

A「時間あるなら、変わった都市伝説を聞いたから、聞かない?」

それを聞いた俺たちは、首を縦に振った

A「これは、友達の友達から聞いた話なんだけど・・・」

C「いつも思うけど、何で最初は、友達の友達から始まるのかな?って」

私「あぁ、それは・・・また今度教えるよ」

B「面倒になったな、お前」

私「まぁそうだけど、今は、Aの話が優先だろ?」

C「なら、Aの話が終わって時間あったら、教えろよ」

私「わかったよ、A、ごめんな、話を折って」

A「いいよ、続けるね」

と返答したAは、コップに残ったお茶を口に含んだ

A「これは、とある美術家の話で、理想の異性を創る話ね」

B「うん?それってナンパや合コンで彼女を作る話か?」

A「違うよ、創るね、創作のそうって漢字だよ」

B「なるほど」

それを聞いた、俺とCは、首を縦に振って納得した

A「それでね、その美術家は、まず人体骨格模型を用意したの」

C「人体骨格模型って何だ?」

私「人体模型は、解るだろ?それの骨だけの模型だよ、小、中学校にもあったと思うが」

C「あぁ、そんな物あったな」

B「だとしても、骨の模型だけあっても理想には、遠いよな」

A「そうだね、普通はそう感じるけど、その美術家は、シリコンと粘土も準備したんだ」

それを聞いた俺たちは、頭の中が?で埋まってしまった。

A「それで、まず美術家は、模型全体に薄く粘土を塗るように付けたのね。

次に、胸とお尻の形を決める為に粘土で型を作って

作った型にシリコンを流して固めたの」

そこまで聞いた俺たちは、共通の結論が出た

C「それってマネキンみたいな人形でも創るってことでいいのか?」

B「俺もそう思った」

私「俺も」

A「そうだね、そう考えてくれると想像しやすいよね」

そう答えた後にAは、コップに残っていたお茶を飲み干した。

A「それで、型を取った胸とお尻を模型に固定して、その後に粘土、シリコンと順番で薄く塗っていってね

何度もその薄く塗る続けたのね」

私「想像すると気が遠くなる作業だな」

C「俺なら途中でマネキン買う」

B「俺ならナンパか合コンに即行く」

性格が出る返答していると

A「まぁ美術家だから、理想の肉体が見つからずに自分で創った方が早いと思ったのかな」

そうかもなと俺たちは、首を縦に振った

A「それで、肉体を完成させて、ストレートでロングのカツラを買って、そのカツラを被らせて、腰ぐらいの長さで調整する為に切って

整えたのね」

私「それで理想の肉体は完成か?」

そんな疑問をするとAは首を横に振った

A「そこで美術家は、大きなミスに気付いたのね、それは、目がないって・・・」

B「なんだそれ、ただのホラーじゃん」

C「だよな」

A「そうだね、だから、美術家は、義眼を付けることにしたのね、ただ何を思ったのか、オッドアイの義眼を付けたのね」

C「え?なんだそれ」

私「そこは、粘土で作れよ」

A「完成を急いだ結果かもね、それで、絵の具で肌の色付けて、外観を完成させたのね

それから、絵の具が乾いたら、ワンピースと女性用の下着を着せて、理想の異性を作ったのね」

B「オーダーメイドの人形でも作れば金持ちになりそうな才能だぜ」

そんな皮肉言ったBの言葉の後に疑問が頭をよぎった

私「ちなみにそのオッドアイの色って何色?」

そんな疑問を言うと

A「えっとね、確か青と緑だったかな」

C「現実ではいない組み合わせだな」

B「カラコンぐらいだろうなやろうしたら」

私「だな」

A「それで完成した人形を見て美術家は、愛してしまったのね」

C「理想の異性だからな、でもな・・・」

B「人形だからな・・・・」

俺は首を縦に振った

A「それから、美術家は、毎日、人形に話しかけて、愛の言葉を送ったんだ」

C「そこまでいくと尊敬するよ」

Bと俺は、同時に首を縦に振った

A「それを数か月続けていると、不思議なことが起きたんだ、何と人形から声がしたのね

それから、美術家は、会話が出来ると喜んで、前よりも話しかけることにしたんだ」

俺たちは、なんだそれって顔になった

A「それからまた数か月経つと、今度は動くようになり、美術家は、これなら、結婚しても周囲には、変だと思われないと

思って結婚したのね」

A「それで人形は、妊娠して子供を産んだ・・・」

A「で、その子供は、普通の子なんだけど、特徴があって、どっちかの瞳が水色の瞳なんだって

それで、もしも、このまま成長していたら、俺たちと同じ年かもしれないって・・・・

これが俺が聞いた都市伝説の話だよ、どうだった?」

B「現実味のない話だな」

C「まぁ都市伝説なんてそんなものだよ」

私「基本は、信じるも信じないも自由な話だからな」

そんな感想を言っていると

A「だから最初に言ったでしょ、変わった都市伝説だって」

確かにと俺たちは、縦に首を振った

A「話終わったら、喉が渇いた」

C「結構話したからね」

B「飲み物買いに行くか」

私「俺は、トイレ行きたいから、先に行ってくれ」

A「なら、あそこの自販機にいるね」

私「了解」

そこで会話が終わり、4人同時に席を立った

それぞれの荷物とトレーを持って、返却口に持って行き出口にまで一緒に行動する

廊下に出ると、3人は、左に曲がり、俺は、右に曲がった

俺は、トイレの洗面台の鏡を見る

そして、リュックから、コンタクト入れを探して出す

左目からコンタクト取り、ふたたび鏡を見る

俺の左の瞳が水色になってること以外は、最初と変わらない

そして、新しいカラコンを付けてから、一言

「さて、どこから漏れたかな?」


これで話は、終わりです。

で、最後にお願いがあります

こんな話を誰から聞いた、誰かに話した人は、教えてください

ゆっくりと話し合いをしましょ・・・・・

あぁ、特典は、私の水色の瞳であなたを見続けますね


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