七不思議
3年の2月の自由登校時に、何となく
図書室に行き適当に本を読んでいた
読んでいると横から会話が聞こえてくる
小声で話しているが、静かなので、
それなりに聞こえる
内容は、学校の七不思議だった
1、音楽室に響くピアノの音
2、校舎を徘徊する人体模型
3、美術室のモナリザと目が合う
4、十二段の階段が十三段に変わる
5、体育館で誰もいないのにボールの跳ねる音が聞こえる
6、二宮金次郎の像が動く
7は、隠されていて知ると不幸になるから知らない方がいい
という内容だった。
何ともまぁ、よくある話だなと思った
そこでふっと思った
夜に学校に入って、真相でも確かめてみようと
卒業して、同窓会で集まった時に、いいネタになると
決断したら、頭の中で計画を立てる
まずは、入る方法として、一階のトイレの窓から入ろうと
鍵が閉まらないように、窓の端に小さな石でも置けば閉まらないで、
諦めて鍵を空けて担当の子が開けて帰るだろうと
出る時も同じ窓から出ればいいか
服装は、黒い方がいい、明かりは、ペンライトを使う。
使う時は、確かめる時だけ明かりを付ける
そこまで決めると、トイレの窓に小さな石を置いて帰った
時間は、23時前
学校の校門にいた
少し困ったことがあった
家に着いた時に、雨が降った
今は、止んでいるが・・・・
こうなると土に足跡が残るや
靴が汚れて、廊下や部屋に土が落ちて、侵入したことが解って
問題になる
そこでまずは、6、二宮金次郎の像が動くを確かに行った
最悪窓が開いてなくても、ここだけは、外から確認出来るからだ
行って確認したが、別に動いてない
いつもと違う所は、濡れているだけだった
雨が降ったから、濡れるのは、当たり前か
そして、トイレの窓に移動した
窓に手を掛けると開いた
思惑道理開けて帰ったみたいだ
そこで、靴を脱いで窓から入った
手洗い場の蛇口を少し開けて、靴の底を洗う
そして、清掃道具の雑巾で靴の底を拭く
靴を履いて、トイレを出る
まずは、5、体育館で誰もいないのにボールの跳ねる音が聞こえる
を確かに行く
理由は、ここだけ一階にあるからだ
扉の前に行くが、閉まってる
当たり前か、普通は閉めて帰る
でも、音だけ確かめるだけなら、開いてなくていい
扉に耳を当てて、音を確かめるが、無音だった
外れだなと思って、移動する
次は、4、十二段の階段が十三段に変わるを確かめに行く
登る前に、ライトで照らして、目で確かめるが十二段だった
そして、階段を登りながら、数えるが十二段だった
そこで思った
まさか、登る前の床を一と考えて登って、十三段と勘違いした?
それなら、理屈は通ると
次は、1、音楽室に響くピアノの音を確かめる
音楽室前に行くとピアノの音がした
これは、当たりか思って、そっと扉を開ける
ピアノを見るが、誰もいない
音は、今は聞こえない
ライトを照らした時に音が一回だけ聞こえた
そして、しばらく見ていると同じ音が聞こえた
まさかと思って、ピアノがある上の天井を照らすと
水玉が落ちて、けん盤に当たって音がした
水漏れで、音がしたみたいだ
これも外れか
次は、3、美術室のモナリザと目が合うを確かに行く
美術室は、閉まっていた
そこで扉に付いてる窓から、ライトを照らして中を見る
モナリザの絵は、すぐ見つけて、観察するが、特に何もない
これは、単純に見つけやすい位置にあるから、目が合うと
勘違いしてるのでは?
ここもかと思って、2、校舎を徘徊する人体模型を確かめる為に
隣の理科室を廊下の窓から見るが、人体模型は、直立不動して
動ていない
はぁ~とため息をして階段を下りる
階段を下りた時に足音がした
見回りの先生かもしれないと思って息を止めて
足音に集中した
しばらくすると足音が遠くに行くのが聞こえたので
急いでトイレに行った
そして、窓から外に出る
校門まで足音が出ないように移動した
校門について、深呼吸して、気を緩める
今日のことは、笑い話にして同窓会で話すかと思って帰った
翌日
図書室で本を読んでいると会話が聞こえてくる
また七不思議でも話してるのか?と思って聞き耳をたてた
すると予想外の内容だった
今朝学校に来た先生が、二宮金次郎の像の足元に泥が付いて
いたことに気づいて、誰が悪戯したか探している
犯人の足跡が像に向かって行く跡と帰って行く跡が、土にあったと
それに昨日は、誰も夜の学校に誰もいなかったから、余計に難航していると
ここまで聞いて思った、昨日聞いた足音は、誰のだ?
それに昨日見た時は、二宮金次郎の像は、汚れてなかった・・・
足元も気よ付けて歩いたから、土の上は、歩いてない
違う謎が残った・・・
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