14話 春華高校の三銃士!
春華高校には謎と呼ばれている部活がある、助けるかどうかは俺らがえら部、通称すけら部だ(命名理沙)、生徒から依頼を募集しているくせにつまらない内容は断るといったとんでもない部活である。
それは生徒会役員の3人、凛、優也、理沙が自習スペースの設立のためにはんよこ部と戦っている最中の出来事だった。
「なるほどぉ、それで俺らに頼みに来たと」
「はい、とても心配で」
すけら部に依頼しに来たのは美咲であった、依頼の内容は友人が部活の練習試合に出るために助っ人を集めているということ、本当は凛達に相談しようとしていたのだが美咲は忙しそうな凛に気を使ってわざわざすけら部に来たのだ。
「あいにく俺らは面白そうな依頼しか受け付けないんだ」
「そうですよね……」
落ち込む美咲を見て部員の一人鈴村音羽は黒川を睨む、それにびびったのか続けてこういった。
「だが、生徒会に貸しを作るのも悪くない」
「ひ、引き受けてくれるんですね!」
「あぁ、それでその子の部活は?」
「えっと、バドミントン部です」
黒川達はお互いに見合う、翔馬と音羽は頷き黒川はそれを了承と捉え悪そうにほほ笑む。
「任せておけ、暴れまくって春華高校の三銃士と呼ばせてやる……!」
一人で盛り上がっている黒川を翔馬が「またお前は……」と呆れたように呟く。
「じょ、常識の範囲内でお願います……!」
少し嫌な予感がしながらも助っ人を得ることに成功した美咲、練習試合の日程を黒川達に教える。
「それと、もうひとつ、これは私個人からの依頼なんですけど……」
***
「疲れた……」
個性的な黒川を相手にするのは並の精神ではきついものがあるだろう、しかし美咲は彼の心の奥にある優しさをしっている、だからこそすけら部に足を運んだともいえる。
練習試合は再来週の土曜、凛たちにはどう伝えるか考えていると3人が生徒会に帰ってきた、満足げというよりやってやったといった顔の3人、きっと空き教室問題を何とかしたんだろうとすぐに分かった。
「おかえりなさい、みんな!」
すけら部の3人に負けないくらい、自分のいる生徒会のみんなは凄いんだと、私の自慢の仲間なんだと美咲は感じた。
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