2日目「呪いを解くことはできません、繰り返すだけです。」
今日もまた憂鬱な一日が始まる。今日は新入りが二人も来た。
よろしくお願いします!と元気な声が聞こえてくる。
今日収容された「美女と野獣」…被害が出ないといいが。
新入りが「美女と野獣」の収容室に入っていく。
選んだのは抑圧作業…私が教えた。
二人に忠告はした、連続して抑圧作業をするなと。
意味をはき違えていなければ、被害が出ることはないはずだ。
一人目の新入りが抑圧作業を終えて出てきた。
ひどく怯えている表情で。
「なんなんですか!あの化け物は…抑圧作業をしたら、ぐったりしてましたよ…!?本当によかったんですか!?仮にも収容してるのに殺したら…俺…解雇されるんじゃ…」
もし仮に君が奴を殺していた場合、
人間の形を保ってはいられないと伝えた。
怯えていた職員は青ざめていたが、しばらくすると落ち着いたようだ…
一方、もう一人の新入りは収容室に入っていった。
その時だった。
美女と野獣の収容室から、短い悲鳴が聞こえたあと、
肉が引き裂ける音がミシミシと鳴った。
一向に職員が戻ってこない。
先ほど怯えていた新入りが恐る恐る収容室に入る。
廊下に叫び声が響き渡る。
「あいつが…!あいつがいない…!スーツも…警棒もなくなってる!」
美女と野獣…このアブノーリティの特徴は
抑圧作業を二連続で行うと呪いにかかり、
収容室にいた美女と野獣が死に…新たな美女と野獣が誕生する
だから、「呪いは解くことができない」。
「繰り返す」のだ。
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