6/27 木
今日は期末テスト二日目。教科は音楽、美術、社会でした。
今朝は昨日のように学校へ行き、玄関で一人寂しく後輩くんを待っていました。期末テスト期間中なら、まあいいかなと思い、頑張って待っています。今日は後輩くんを待っていると、「きいちゃん」という私の友人がやってきました。彼女は私と同じ学年の同じクラス。よく恋バナをする仲です。
しかしきいちゃんはこの間、彼氏と別れてしまって今は傷心中。そんなきいちゃんに、私が朝から想い人と楽しく会話する様子を見せつけてしまいました。決して意図的ではありません。
きいちゃんはすっごく嫌そうな顔をして、「またやってるよ」と言わんばかりの顔をしました。明日からは、もうやめとこうかな…
私が冷や汗をかきながらそう思った時、きいちゃんが私の腕を掴んで、私の目の前の後輩くんに向けて言いました。
「この子はうちがもらってくから」
あー私と後輩くんを離したいのね、ここは黙って従うか…
私がそう思いつつきいちゃんに引きずられていると、後輩くんが動きました。
「やだ」
後輩くんは首をぶんぶんと横に振って、必死にきいちゃんに抗議。私はその後輩くんの一言に、ひどく胸を締め付けられるような思いになりました。なんだそれ、かわいい。
結局私はきいちゃんに引きずられて行ってしまいましたが、別れ際に後輩くんにじゃあね、頑張ってね!と言いました。
私が両手をハイタッチ待ちで広げていると、後輩くんはその手をきゅっと優しく握り返してくれました。しかも、恋人つなぎのような握り方で。
そのあとの私と言ったら、テスト中もるんるんで回答欄を埋め、美術の模写もるんるんで描き、終われば帰る支度をしてるんるんで玄関に向かいました。
もちろん、玄関で待っていたのは後輩くん。彼はお疲れ様、と言って、私に優しく微笑みかけました。
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