愛田猛の見聞きした人たち(1)
こなさん、みんばんは。
愛田猛です。
サラリーマン人生の中で、実際に出会った人たちの話を書いてみます。
1)ドリンキングおじさん
当時、僕の席の後ろに、背中合わせで座るおじさんがいました。隣の部です。
彼は僕より4つくらい上だったと思います。
転勤してきたときから、ちょっと変わった人だな、とは思いました。
まあ物理的に席が近いので、昼休みとか、時々話すようになりました。
…そのうちに、あれ?と思うことがありました。
どこかから、日本酒の匂いがしてくるのです。
会社だし、お酒味のお菓子でも誰か持ってきたかな、などと思っていました。。
ある時、理由がわかりました。
その人と、たまたま帰りが一緒になりました。
彼は、「ちょっとコンビニに。」と言いtました。
急がないので、僕もコンビニに行きました。
すると、彼が買ったのは、1リットル紙パックの日本酒でした。あと、おつまみも。
え?驚いた僕は、彼に聞いてみました。
「それ、いつ飲むんですか?」
彼は、千葉方面へ帰る人でした。
「え、今から帰りの電車でね。」
事もなげに答えます。
えええ?酒飲むの?地下鉄でも?
本当に驚きました。
彼は言います。
「これ一つなら、帰りの電車でだいたい飲めるよ。残ったら家で飲むけど、まあ残らないね。」
そう。その人は立派なアルコール依存症だったのです。
そんな人、実際にいるんだ!驚きでした。
聞くと、昼休みとか、あるいは仕事を抜け出してちょっと飲んだりしているそうでした。
朝会社に来た時にも、お酒のにおいをぷんぷんさせていたこともあります。
前の職場で大丈夫だったんでしょうか?大丈夫でないから転勤したんでしょうかね。
でも、そこの部の上司は聞いてなかったようなので、きっと前の部の部長が、適当な理由で転勤させたんでしょう。遠くから引っ越してきた人でしたから。
でも、一年もしないうちに、彼はいなくなりました。
休職したとか、療養中とか、会社を辞めたとか噂が立ちましたが、自分の部ではないので、よくわかりませでした。
今でも、1リットルの日本酒パックを見ると、あの人を思い出します。
2)厳戒態勢の結婚式
会社の先輩が結婚したときのことです。
社内結婚でしたが、あまりに関係者が多いので、私は招待されませんでした。
週末の結婚式が終わって、出ていた課長に聞きました。「どうでしたか?」と。
すると、課長は何が起きていたかを話してくれました。
先輩は、3月に転勤してきてから、社内の女性に猛アタックして、9月には結婚式を上げました。女性は8月で会社を辞めました。
さてその男性は、実は前の支店でも社内恋愛をしていました。
そして婚約に至ったそうです。
それを発表したら、彼は上司に呼ばれたそうです。
会議室で彼は言いました。「あの女はやめておけ」
実は、彼女は職場でほかの2人とも同時に関係を持っていました。
そして、あろうことか、結婚後も関係を続ける、と元の男性の1人と約束していたそうです。
結局、彼は婚約を解消しました。そして職場の配慮か、すぐ転勤になり、リベンジとばかり新しい職場で女性にアプローチしたそうです。
そして結婚式の前の週のことです。
彼の結婚のことを知った元彼女から、彼に連絡がありました。私を捨てて、勝手に結婚するなんてひどい。結婚式に乱入してやる!という、まさかの乱入宣言でした。
彼は課長に相談し、課長は、出席メンバーの一部と、ホテルマンにその女性の写真を配り、その人が来たら阻止するように!と手配しました。もちろん課長もスタンバイです。
厳戒態勢の中で、挙式は無事終わりました。彼女は来なかったそうです。
ただ、こんな疲れた結婚式は初めてだ、と課長はぼやいていました。
これも事実です。
ちなみに、この夫婦は、数年後に離婚しましたとさ。
どっとはらい。
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