第2話 呪いと加護

シュゥゥゥン

すぐに着いた。どうやら森の中のようだ。

とりあえず歩きながら探そう。こっちから何かを感じる。

この世界の俺の場所がわかるのか?



俺は探している途中にあることに気づいた

自分の体の感覚がなく鎧が体になっている感じなのだ。

もしかしたらこっちにテレポートした時になにか起きたのかもしれない。

俺は鎧を脱ごうとした。

しかし鎧が全く外れない。なんなんだもう。


アダム《なぁカルマ。俺体の感覚が無いんだけど、

なんか変なことなってたりしないか?》


※《》の間の文は2人の心での会話です。


カルマ《ああ。まだ言ってなかったな。

こっちの世界にお前の体は持ってこれない。

元の世界じゃもう死んでるからお前と魂はもう別れちまってるんだ。だからお前は今、魂のみの存在だ。》


アダム《そうなのか。俺は強くなったらこっちの世界とあっちの世界も行き来できるようになるのか?》


カルマ《異世界に身体事飛ばせるのは、悪魔か天使だけだ。

まぁ悪魔か天使の力を借りたら体ごと飛べるかもな。

あとは神器を使えば飛べるな。

このすげぇかっこよくて素敵な首飾りも

神器なんだぜ。》


アダム《なるほどなー。でもカルマひとりで飛べるんなら

首飾りはさっきの場所に置いてた方がいいんじゃないのか?もしかしたら壊れたりするかもしれないだろ。》


カルマ《いや。この首飾りには最強の加護がついている。

加護についてなんだが、1人3つまでしか付けれないんだ。

だが俺たち天使達は加護は無制限に持てるんだ。》


アダム《その加護ってやつはどこで見つけるんだ?

宝箱とかに入ってんのかな?》


カルマ《いいや。神が祀られている祠に行きそこに

ある石碑を触るか、神にそのまま会うかだな。

この世界には神が数万から数十万といる。

村1つにも神は必ずいるんだぜ。

てか宝箱って...》


カルマ《あと念じれば自分のステータスと、

スキルの確認も出来る。

天使と悪魔だけは、

自分の加護の効果と呪いの効果が見れるんだ。

試しに頭の中で念じてみろ。

メフィル様のとてつもなく素晴らしい加護の効果を見て驚くが良い!ケケケ!》


俺は念じてみた。

目の前にステータスが見える


アダム「おぉ!すげぇ!こんなの見れるのかよ!」


ビックリして声に出た。


アダム

HP:20

攻撃力:5

防御力:0

賢さ:15

運 :10


カルマ

HP:50

攻撃力:30

防御力:40

賢さ:4

運20


俺、弱すぎる...。

でもカルマさんつえぇ。俺!これなら行ける。絶対に元の世界に戻れる!


次は加護だな。

再度念じてみた。


ふむふむ


メフィルの加護:賢さが20下がる

スペムの加護:なし

テンプの加護:なし


賢さ20も上げてくれるのか!有難い!

スペムの加護とテンプの加護もあるな。

カルマは案外浮気性なんだな。

このふたつの加護はステータス上げてくれな...ん?


俺は目を疑った。もう一度念じてみた。


メフィルの加護:賢さが20下がる

スペムの加護:なし

テンプの加護:なし


20下がる?...え。20下がるの?...上がるんじゃなくて?

なんで。なんで?どういう?

謎すぎる。よもや呪いじゃん。メフィルの呪いじゃんこれ。


アダム《あのぉ。カルマさん?

メフィル様の加護の効果は、

賢さ20下がるって書いてるんですが...》


カルマ《そんなわけないだろ20上がるだ!

メフィル様を馬鹿にしておるのか!

どけ!俺がみてやる!》


体が動かなくなった。

本来はカルマの身体なのだからカルマが動かすことが出来るのであろう。カルマが俺にこの鎧の行動を任せてくれた時にだけ動くことが出来るのであろう。


カルマ《な、な、な、な、なななななななななななななななななななな。なにーーー!

何故だ!何故だ!何故だ!何故だ!何故だ!

うぉぉん!うぉぉん!》


す、すごい!すごい悲しそう!


カルマ《おいアダム!お前何かやっただろう!

俺はこんなスリムやらランプやらの加護は貰って居らぬぞ!》


アダム《んや知らないって!名前全然違うし...

そもそも過去の記憶ないし...

てか加護って別の世界にも持ってこれるのか?》


カルマ《...確かに。持って来れないはずだ。何故だ。

何故なのだ。いつ...どこでこんな加護が...わからぬ...》


アダム《加護貰った時はどうだったんだ?》


カルマ《見てない。初めて今見た。》


それだわ。多分女神に騙されてるわ。

可哀想なカルマさん。

何故か馬は白いし、なのに黒騎士だし...


アダム《なるほどな。もしかしたら間違えたんじゃないのか?それ以外に考えられないけどな。》


カルマ《そうだ!きっとそうだ!メフィル様が私に

意味のわからない加護を渡す意味がない!間違いなのだ〜!他のふたつもなんかとりあえず着けただけに決まっておる〜!けっけけけ〜!》


すごい思考回路だな...

カルマと話してると疲れるが楽しい。


まぁとりあえず加護は分かった。

念の為一応呪いも見とくか。


呪い

頭 触られると敵が毒状態になる。

左腕 無し

右腕 無し

胸部 無し

腹部 防御が3上がる

左足 無し

右足 無し


呪い一覧

毒の呪い

防御ダウンの呪い



...



...



...


なんで呪いで能力が上がって加護で下がるんだよぉ!

こいつ絶対悪魔じゃん!間違いない!どう考えても悪魔!だって天使が呪いでステータスアップとかないもん!おかしいもん!


カルマ《ああ、その顔は呪いの効果を見たな。

呪いは俺のスキルで強化効果になっている。

俺はスキルで呪いを吸い、自分の鎧に

付与し強化が出来る。そしてほかの防具、モンスターにも付与することは出来るのだ。人間には無理みたいだがな。

それと呪いの効果は付与さえしていればどこにでも動かすことができるんだ。便利で強いだろぉ?》


アダム《お、おう》


やっぱり天使には見えない...まぁ呪いで強くなれるなら全然ありだな。ラッキーと考えておこう。


もう少し歩いた。


カルマ《だいぶ奥まで来たな。この世界のお前さんはダンジョンにいるみたいだ。もうすぐで着く。》


アダム《分かるんだな。》


カルマ《天使さんですからね♪》


...


そうしてダンジョンらしき洞穴が見えてきた。


カルマ《あぁ、あとスキルだな。》


カルマが言っていることは本当なのか未だに理解ができていない。でもカルマが嘘をついているようにも見えない。

今は信用するしかない。行こう。


カルマ《スキル!スキル!》



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きっと僕達は -呪いで世界を救います- どぅぬら @do-nura

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